監督:ロマン=カチャーノフ
出演:チェブラーシカ、ゲーナ、他
原作:エドゥアルド=ウスペンスキー
ソ連
「チェブラーシカ」シリーズの2作目はこちらでした。
誕生日の唄を寂しく歌うゲーナにチェブラーシカが贈り物をします。早速飛ばした先で2人はピオネール(ソ連のボーイスカウトみたいなの)に遭遇、その仲間に入ろうとしますが、行進の仕方ひとつも知らないので断られてしまいます。寂しくアコーディオンをかき鳴らすゲーナと、それに合わせて行進するチェブラーシカ。その時、2人は街角で遊ぶ子どもたちに安全な公園の1つもないことを知り、公園を(勝手に)作ってしまいます。さらにピオネールの少年たちが鉄くずを集めていることを知って、港で鉄を拾ったゲーナたちは、その功績により、めでたくピオネールに受け入れられるのでした。
と、わりと盛りだくさんな2作目です。
まず、たきがはの大好きなゲーナのテーマが流れましたが、これ、お誕生日の侘しさを託つ唄だったのね。
そこに宅配便とともにチェブラーシカ登場、ゲーナが歌っていたヘリコプターを贈るとはなかなか心憎い気配りです。前にチェブの精神年齢を「幼稚園ぐらい」と思ったことがあるんですが、そうでもないです、これは。
早速、ヘリコプターで遊ぶ2人の前に現れたのが今回のタイトルロール、ピオネール。ただ、「チェブラーシカ」のパンフレットに載っていたソ連の人の話だと「ピオネールなんて、そんなにいいものじゃない」そうですが、まぁ、国営アニメだし、ピオネールって国策だろうから、憧れる方向で。単に知らないものが格好良く見えただけかも知れないしさ。
ピオネールの活動は野鳥のために巣箱を作ったり、鉄くずを集めたり、ボランティアっぽいのが多そうですが、多岐に渡りますよね。ボーイスカウトってよく知らないんですけど(ガールスカウトも未経験のため。集団行動が嫌いだから)、まぁ、似たようなものではないかと思うんですが。
で、ピオネールが格好良く見えちゃったチェブラーシカとゲーナは入りたいと言うんですけど、断られちゃうわけです、いろいろ理由をつけられて。
実際、二人が真似をして作ってみた巣箱はとても巣箱とは言えないような代物でしたんで無理もないんですが、ただ、これで特にゲーナが不器用かと言われると、この後で作った公園というか遊具は立派な物だったんで、やればできる子なのか、単に一念発起したのか、あるいはゲーナは実はピオネールにそれほど興味がなかったのか、いろいろと不明です。
何で公園なんか、しかも勝手に作っちゃったのかというと、子どもたちが遊んでいた場所が安全ではなかったので、まだ若いんだけど、50歳と年長なゲーナなんで、子どもたちのために頑張ったのでした。
でも掘削機は勝手に借りたものだったので、後で警官が来たけど、チェブラーシカとゲーナのしたことを見て返しに行ってくれたんで、勝手に作ったのもお咎めがなかったのはロシアの風土なんでしょうか? 日本なら「
生きる」を見ても、ただの公園作るのがとっても大変だったりするもので… まぁ、あれは簡単に作れちゃったら逆に意味がないんですが。
立派な公園を作ったチェブラーシカとゲーナでしたが、ピオネールは声をかけません。行進して今度は鉄くず集めです。
それを手伝いたいチェブラーシカ、ゲーナが「鉄くずの山のようにあるところを知ってる」と言うもので港へ。停留している船の碇まで持ってくる(しかもちぎれる)というハプニングもありましたが、大量に集めた鉄くずのおかげで、見事、ピオネールへの入隊を許可されるのでした。ていうか、賄賂?
話のなかで、あれをやったの、これをやったの、ほとんどゲーナだけで、チェブラーシカはあんまり力になってないんですけど、それでも一生懸命なところがうかがえて、ほっこりするのでした。チェブ可愛いよチェブv
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