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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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沖縄の戦場に生きた人たち

池宮城秀意著。サイマル出版会刊。

サブタイトルが「沖縄ジャーナリストの証言」で1970年に日本エッセイスト・クラブ賞を受賞したそうです。

後の琉球新報の社長ともなったジャーナリストが、わりと冷静な眼差しで沖縄戦の前夜から敗戦後4年ぐらいまで、自分の周辺を語ったエッセイです。

そう言えば、山本周五郎さんの「戦中日記」も読んだんですが、空襲はあっても地上戦などなかった東京のため、これほど緊迫した状況になってませんでした。

この戦争は負けると思ったという姿勢に貫かれたインテリらしい文体で読んでいておもしろかったです。ここら辺は先日読んだ「沖縄戦記 鉄の暴風」の方がクールになりきれていなかったです。あと、あっちはレビューに書かなかったけど文章がへたくそで読みづらかった… こちらはさすがに賞を取っただけ上手いと思いました。

しかし1968年の発表でいまだに中国のことを支那・シナ言ってるのは直そうよ、やっぱり…

あと著者としては実際に防衛隊に召集されたんだし、軍人関係の病院に入ることに抵抗もなかったようですが、そうではない難民キャンプの方がずっと大変だったとか書かれると、こういう非常事態には「本当に良き人びとは皆帰らなかった」はどこでもあることなんだなぁと思いました。

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Stage 18追加しました

いや〜、Stage 17からえらく間が空きまして、もう見捨てられたんじゃないかなと思う今日この頃のたきがはです。更新履歴を見直さないと自分でも忘れちゃってるぐらいですが、2年も経ってたよ! びっくりだよ!

それというのも出だしに酷く苦しんだせいです。もう10パターンぐらい試して試して、また消してって感じで、確か11パターン目ぐらいでやっと話が動き出したんで、何とか形になりました。前々回のシュラマナ要塞が「七転八倒」とか言ってたんですけど、さらに上回ったんで、ゼテギネアとか魔宮シャリーアとかどうなるのだ… (((((((( ;゚Д゚)))))))

後は語らないので読んでください。

ヒカシュー大将軍、娘と戦うのにハーレム状態ってどういうことだよ!

というのがいちばん大きな突っ込みどころ(違う?)ではないかと思える上都ザナドュですが一応、うちなりの答えを出してみました。

このまま行くと魔宮シャリーアに着くのが4年後という五輪状態になりかねないので、ネジを締め直して頑張ります。その前にゼテギネアですが。

いちゃもん、感想、待ってるよ! [壁]/・x・)・x・)ノ

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マンガでわかる戦後ニッポン

手塚治虫ほか著。双葉社刊。

タイトルのとおり、戦中・戦後から1990年代くらいまでの世相をマンガで追った短編集です。著者と作品は以下のとおり。全体は4章仕立てです。

第1章 廃墟からの復興
手塚治虫 紙の砦
水木しげる 国際ギャング団
つげ義春 大場電気鍍金工業所

第2章 高度成長の時代
はるき悦巳 力道山がやって来た
ちばてつや 風のように
勝川克志 ミゼットと電器店
大友克洋 上を向いて歩こう

第3章 「繁栄」の光と影
西岸良平 丹沢の棟梁
諸星大二郎 不安の立像
かわぐちかいじ 抱きしめたい

第4章 過去から未来へ
岡崎京子 秋の日は釣瓶落とし
谷口ジロー 犬を飼う
村上もとか あなたを忘れない

個人的には手塚先生の私的体験も混じった「紙の砦」と、水木しげるの「国際ギャング団」、つげ義春の「大場電気鍍金工業所」、叙情的な描写がさすがの、ちばてつやの「風のように」、勝川克志の「ミゼットと電器店」、諸星大二郎の「不安の立像」、既読の谷口ジローの「犬を飼う」が良かったですね。

はるき悦巳の「力道山」は、確かに敗戦後の日本社会でプロレスラーとしてデビューした力道山は庶民のヒーローだったんだろうけど、そもそも彼が相撲で出世できなかったのは朝鮮人だったからであり、それで相撲に見切りをつけてプロレスに転向し、スターになったけど、そのせいで朝鮮人だとカミングアウトできなかった(大事なことなんででかく)という経緯を映画で見ただけに、わしがあの映画を贔屓なだけに、そんなことも知らないでヒーローとして崇めるって自分勝手なニッポン人の姿を見たようで、話としてはおもしろいんだけど、その根っこのところが嫌でした。ちなみに映画のレビューはこちら。カメレオン俳優ソル=ギョング氏のなりきりぶりがはまった傑作です。

大友克洋は「アキラ」より「童夢」より「気分はもう戦争」のがおもしろかったんですけど、こういうカリカチュア化した庶民生活って、何か嫌みな感じに読めました。うーん、この人の絵柄だと話が合わないような…

西岸良平の「丹沢の棟梁」は、そもそもわしの大嫌いな昭和30年代は良かったねノスタルジア満載映画の原作「鎌倉ものがたり」なんで、受けつけません。あと、鎌倉いいよねは住んだことのない人間の憧れじゃろうと思えて好きじゃないです(海際に住みたいと同じ)。

かわぐちかいじの「抱きしめたい」はネタがビートルズだったので、「僕はビートルズ」というマンガを連載していたぐらいだから好きなのかと思いましたが、わしがビートルズ嫌いなんで、どっちでも良かったです。

岡崎京子の「秋の日は釣瓶落とし」は唯一、3話も載ってたんですけど、ちょっと間延びしておもしろくなかったです。トランスジェンダーの弟という設定は1986年には先駆的なものかもしれませんが。わしは、そもそも、こういう日常的なマンガ読まないんで。

村上もとかの「あなたを忘れない」はいい話だな〜と思いましたが、樺太というかつての植民地へのノスタルジア満載で、やっぱり駄目な気がします。なにげなく樺太に残った朝鮮の人たちの話も出てきましたが郷愁だけ思い出していいところじゃないと思うんですよね。

作者がばらばらだとおもしろいの半分、つまらないの半分って感じなので、わざわざ借りなくても良かったかなぁ、まぁいいかぁというレベルでした。

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沖縄戦記 鉄の暴風

沖縄タイムス社編・刊。

先日の「シュガーローフ」についてもそうなのだが沖縄戦についての知識が欠落しているなと感じることが多いので、いろいろと目についたものを読んでみることにしました。で、借りてみたのがこの本だったんですけど、1950年と発行が古いですが、1980年の本で第九版と版数を重ねているあたり、冒頭の「読み継がれているロングセラー」というのは自画自賛というより自負なんだろうなと思います。

沖縄戦の様子を主に一般人(避難民、現地召集兵、学徒兵、従軍女学生など)の視点から綴ったもので、両軍の動きはわりと住民の動きに合わせて書かれているそうです。1944年10月10日の那覇大空襲から詳細に追い、巻頭の写真部分も沖縄戦のものすごさを理解する一助になりました。

ただ、以下の2点でちょっと辛いところが。

1)地図が最終ページにまとまっており、全島、南部、中部、北部の4葉しかないため、詳細な場所がわかりづらい。
できたら、章立てになっているので関連地域図くらい欲しかったなぁと思いました。特に最後の住民の手記が場所がまったくわかりませんで、臨場感もへったくれもなかったのは辛かったです。あと、この手記では、語り手が別の一家とあちこちへ避難し、最後は独りきりになって、手榴弾まで渡されたもので死ぬ気満々だったんだけど、手榴弾をなくしてしまったので死ぬ気が失せ、大方の人が立ち退いた部落にたまたま来ていた人に助けられ、米軍の捕虜になるという過程を書いていたんですけど、そもそも
・何で家族と別れ別れなのか
・戦時中なので仕方がないとはいえ、何でそんなに死ぬ気満々なのか
の2点がまったく説明されていなかったので、感情移入もしづらかったですね。

2)附録の「戦闘経過概要」で「この頃の戦況の全般的様相は、すばらしいドラマをおもわせるものがあった」という文章はいただけないんじゃないでしょうか。
住民視点で書いた本なのに米軍の砲撃を「身の危険を忘れて見とれるほど壮大な光景」とか「それはすばらしいドラマであった」とか、ええ、なにその目線?と思っちゃいました。第九版でも削除されてないのは大した批判がなかったからなのか、本音はそこなのか… 他の章でさんざん「生き地獄」とか書いてあるのにここだけ「すばらしいドラマ」と言っちゃう感性は理解できません。

まぁ、沖縄タイムスは推薦図書に扶桑社だったかの本を出すようなところなんで、こんな本もあったよぐらいに記憶しておくことになりそうです。ほかにも見かけたら読んでみようと思います。

あ、あと、沖縄の地名は独特の読み方をするんでルビ振ってほしかった!

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ホロコーストの記憶

キャロル=リトナー編。滝川義人訳。サイマル出版会刊。

タイトルが「ホロコースト」で、エリ=ヴィーゼル(この本ではウィーゼルとなってますがヴィーゼルのが一般的なようなので)と名前があったんで条件反射で手にしてしまいましたが、もう少し、中身を吟味して借りてくるべきでした。サブタイトルが「エリ・ウィーゼルが問うもの」となってまして、さらに「ノーベル平和賞作家・ホロコーストの体験者」と肩書きがついてますが、原題はもうちょっとシンプルで「エリ=ヴィーゼル、記憶と希望のあいだ」みたいな感じに訳せます。

中身は大変宗教臭い話ばかりで、読み始めてから「しまった!」と思ったんですけど、頑張って最後まで読んだのでした。でもつまらなかったので、ホロコーストよりもアジア(主に朝鮮や中国)の方に目を向けようと思いました。

TLでヴィーゼルが「アウシュビッツとヒロシマ」と言っていて、「ヒロシマの前に南京だろ!」と批判したんですけど、何のことはない、彼らの視界に南京は入ってなさそうでした。
というか、わし、最近思うんですけど、沖縄はもとより、ヒロシマ・ナガサキがあったから日本人って被害者面してられるんだろうなぁと。そして特に白人は南京をすっ飛ばして同じ白人=アメリカ人がなしたヒロシマ・ナガサキに思いを寄せちゃうんじゃないかと。そんな風に感じます。共産主義に傾いた中国や、朝鮮戦争で半島全土を焦土にされ、いまだに分断されたままの朝鮮よりも、とっととずるっこして西側諸国の一員ですという顔をして、アパルトヘイトでも名誉白人なんて扱いをされて得意がってた日本人の被害をことさらに大きく扱っているような、そんな気がしてなりません。
その根っこにはもちろん、3000年間独立を保った朝鮮を、わずか35年間の植民地の後で「自治能力がない」とみなし、国連による分割統治(まぁ、半分くらいはソ連への脅威なんでしょうが)を行ったアメリカ人の差別感、アジア人全体を劣等民族とみなす心情がうかがえてなりませんでした。

だから「ナチズムを倒した最大の功労者は(同じ帝国主義の)アメリカなどではなく、共産主義のソ連だった」というのは大いに肯けるところはあるんですけど、その同じ頃、当のソ連の指導者スターリンがどんだけ殺したかといったらヒトラーも真っ青なわけで、確かにナチスと戦ったんだけど、それでソ連を持ち上げるのもなぁという気持ちになるのです。
そしてアメリカから最新鋭の武器をもらって威張ってたけど、実際に日本軍を食い止めたのは国民党軍よりも八路軍の方だったよねと思ったりもするんです。あんまり関係ないか。

閑話休題。

そういうわけで、大変わし嫌いの抹香臭い話ばかりだったので、神に祝福された(と思い込んでいる)民であるはずのユダヤ人がどうしてホロコーストなどという未曾有の悲劇に遭うのかというヴィーゼルが繰り返す問いは、そもそも神なんかいねーんだよとしか言いようがないのでした。

そもそも何でわしがヴィーゼルの本を読もうと思ったのかというと、アンネ=フランクの父オットー氏を「ナチスが来た時に生き延びる術を(アンネたちに)教えず、現実逃避ばかりさせていた」と批判していたので(確か。意訳含む)どんなもんを書くのか興味を持ったのでした。でもホロコーストを体験してもやっぱり神がいるんだと結論づけられたヴィーゼルは、本人は幸せだったんでしょうけれど、傍から見てると阿片患者にしか見えないのです。まぁ、それぐらいにはわしは唯物論者だってことなのでした。

あと、わしは、イスラエルを憎むあまり、ホロコースト否定論者を庇ったというノーム=チョムスキーさんを批判してますが、ヴィーゼルのイスラエルをあんまり責めないで「信じる」とかいう中途半端な姿勢も駄目だなぁと思いました。結局、そういう支援者の姿勢がいまのイスラエルに繋がってると思うので。

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