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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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第40話 利休切腹

大徳寺の山門に自分の木像を置いたことで、利休は秀吉の不況を買う。その助命に訪れた石田三成は、秀吉が何が何でも利休を死罪にしたいことを知った。助左右衛門は利休を呂宋に逃そうとするが、間に合わず、利休は切腹して果てたのであった。

助左、善住坊の時の教訓が全然生きてません! あの時も美緒に「すぐに堺を離れなさい」と言われたにも拘わらず、堺のお仙ちゃんのところで酒盛りをし、逃げる機会を失いました。今回も「明晩、迎えに来ます」と言いました。明晩では遅いのです。というか、秀吉に目をつけられたのがどういうことか、わかってないのでしょうか? 呑気なのでしょうか、助左? 脚本的に前の過ちがプレイバックするような展開はどうかと思うのですが、ていうか、これじゃ助左、馬鹿みたいじゃないか〜! すんません、利休の場合は歴史上の人物として、すでに秀吉に切腹を命じられるのがわかってるからいいのです。でも、その船頭が助左で「明晩、迎えに来ます」じゃ、呑気すぎます。阿呆です。とっとと逃げろと言いたいです。明日なんかあると思うな、馬鹿野郎ーッ! ちょっと助左を無理に史上の人物に関わらせすぎだと思います。しかもその船の船頭、助左しかいないって、どう考えてもあり得ないでしょう? 五右衛門が手下を使って、蹴散らしたなら、そのまま船まで連れていくべきです。奪還しちゃうべきです。そして、たきがはの脳裏ではどうしても、善住坊の死がプレイバックしちゃうのです。もう走馬灯のようにぐるぐると巡り巡ってくるのです。だったら、最初から、助左を利休にそこまで関わらせちゃいけないと思います。「明晩、迎えに来ます」は、美緒を通じて伝言にするとかにしないといけません。たとえ、大昔、助左が同じように利休(当時は宗易でしたが)が船に乗るのに手を貸したシーンを彷彿とさせたいにしても、そんなセンチメンタルなもんで、このシーンの緊迫感をぶち壊さないでほしいです。
個人的に、宗久、秀吉と歳を取るほど老醜となってますが、利休はわりと変わってないんです。でも、この人は史上、秀吉に殺される。そういうキャラだ。それを鶴田浩二さんはかなり高潔に演じ、なかなかない利休像を造ったのではないかと思うんです。だったら、その死を安直に助左に結びつけないでくれ〜!

利休切腹の直前、信長が西欧に出した少年使節たちが無事に帰ってきました。でも、今の日本ではキリシタンは禁教です。その中で、原マルチノという青年が単身、利休を訪ね、リュートの音色を聞かせます。その美しさに感動する利休。で、そのメロディーを利休救出の合図にするという助左。それだけでいいじゃないですか。なんというか、このシチュエーションなら助けられるだろうにそう動かないっての、どうかと思います。助左が馬鹿に見えちゃうっていうかさ…ぶつぶつ

さて、秀吉の利休殺しの理由はこうです。
利休が「金だ」と言えば、土塊でも金になる。そんなことはあってはならない。一介の船頭が1番で豪商になるとか、百姓の小せがれが関白になるとか、そんな時代はもう終わったのだ。自分が天下統一(この回の中で、秀吉は北条氏を討ってます)を果たした以上、物の価値は一律でなければならない。利休1人がそれを崩してしまう。
だから、死ねというわけです。この中で思わず「百姓が〜」のくだりで、おまえがそうやんけ〜!と突っ込みましたが、一応、秀吉も自覚はしてるようです。でも、自分が権力を握ったから、そんな下克上は二度とあってはならない。やっぱりけつの穴の狭い野郎です。自分以外は駄目だってさ。
でも、唯一、利休の助命嘆願に訪れた三成は、その理由に頷いてしまいます。どこら辺で頷いたんだろう? 三成も大した家の出じゃないんだっけ? そこら辺、堺の豪商の息子、行長とは違ったのかもしれません。で、似た者同士から、秀吉から重用されてるのか、三成?

さて、前回、家出した桔梗はなぜか、上総の国へ行きました。って、かずさって「上総」でいいのか? でも上総って千葉なんですが、どうして原マルチノくんたち、そこに寄ったんだろう…? 九州とか言ってたが、字が違うのかも。まだ、関東平野は田舎だと思うし。
で、助左が迎えに行こうとしたら、利休が大変だってんで、迷う助左。すかさず、「俺が行くぜ」って言う五右衛門がわしは大好きです。やっぱり、五右衛門はこういうワイルドなカッコしてた方がいいやv

そう言えば、利休が船の中で書いていたの、辞世の句かと思ってたら、誰かへの手紙だったようなんですが、誰への手紙だったんですかね〜?

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第39話 偽国使

大陸侵略を企てる秀吉は、その手始めに朝鮮への朝貢を求める。その書状を運ぶ小西行長と宗義智は、玄界灘で船を助左右衛門に止められた。助左右衛門は朝鮮国王が秀吉の要求をいれないばかりか、使者の行長たちをも殺すだろうと警告し、秀吉を騙そうとする。朝鮮には友好を求める伝言を伝え、偽の国使と、友好の書状を秀吉に渡そうというのだ。秀吉が漢文を読めないのをいいことに建てられ、両国のあいだに戦争を願わぬ案でもあった。

メインはなんというても、タイトルにあるとおり、助左、行長に加え、石田三成まで荷担して秀吉を騙そうっていう大博打ですが、たきがは的には美緒の「あれは私の男だ」発言にがび〜んです。個人的には美緒はすごく好きなキャラなので(たぶん、女性ではお仙ちゃんと双璧ぐらいでだんとつ)、ずっと利休の屋敷に住んでいる美緒に、いまだに「今井のごりょうさま」呼ばわりで手もださん腰抜け助左にいらだつ者として、GoGo美緒!と応援したくなるのですが、まさか、「私の男」発言が来るとは思ってもおりませんでした。さらに惚れたぜ! で、助左が格好いいのは、商人の時で、意外とそれ以外の面ではへたれだと思ったよ…
さて、美緒の「私の男」発言ですが、どのような過程で出てきたかといいますと、やっぱり桔梗がらみです。桔梗がついに家出しました。宗薫が小田原に行くので一緒に行くことになったけど、どうも秀吉の側女にされるらしいと知って、家出したのです。家康とはわりと対等そうなつき合いしてるんだけど、なぜ秀吉にだけ下手に出るかな〜?? というか、妻に次いで、義理の妹を差し出しても秀吉にご機嫌取りをしたいのか、おまいは〜!!と首根っこをふんづかまえて、そのまま鋸でぎこぎこ挽きたい気分です。ていうか、家康についた時点で、おとなしくしてればいいものを、どうしてそう、権力者の機嫌取りをするかな〜? そういう意味では、裏助左である宗薫は、助左以上のへたれだったりしますな。ちゅうか、この人のやったことで見直したのって、善住坊の処刑がらみの時だけだわ。でも最後まで生き残るんだよね。だからアンチ助左なんだけどさ。
そして、桔梗が実は助左が好き!と発言、何で善住坊じゃないんだろう?と思ったら、善住坊は育ての親なんで、小さい頃(7歳と言ってますが、あの娘が7歳には見えなかったのですが… 何か、助左の先日の30歳ぐらいといい、どっかで年齢設定間違ってる気がするのは、わしだけでしょうか??)に背負ってくれた助左は男扱いのようです。成長後の出会いってのもあるでしょうし。うっかり、五右衛門に「女房だ」って言った勢いもあるし。で、一応、美緒はまだ宗薫の女房なもんですから、桔梗にとっては義理の姉です。で、姉様呼ばわりしとるわけですが、終始にこやかに対応していた美緒が桔梗がいなくなったら、一転して、「あれは私の男だ」です。いいなぁ、美緒。この強さ、惚れるなぁ。ていうか、どうせ秀吉ももう美緒のことは忘れたでしょうし、宗薫も女房だとは思ってないでしょうから、助左もとっととものにしちまえばいいのに…ぶつぶつ。いまだに手を出さねってところがへたれの理由です。文句があったらベルサイユまでいらっさい!(←それ、漫画が違う)

さて、本題の方ですが、わりとざるというか、三成まで強引に巻き込んじゃった(というか、勝手に荷担したっていうか)あたりが抜け抜けのアイデアです。アイデアは悪くないと思うのですが、何も、国使に五右衛門と水夫建てなくてもいいじゃん。五右衛門の顔がばれてたら、どーすんだよ、助左?
しかも、三成、酒を酌み交わすところで2人の手を見て「文官にしてはごつい手だ(意訳)」と感想を漏らしております。うーん、見る人が見たら、朝鮮人じゃないことはばればれってことです。うっかり、朝鮮語で話しかけられたらどーするつもりだったんでしょう? それだけ秀吉が無教養だってことか? 秀吉、ちょっと舐めきってないか?
さらに、三成、「国書を読ませて(意訳)」と言います。これは、三成が堺にいる朝鮮の国使に気を利かせて(基本的に真面目な人なんで)挨拶に来たどころではなく、明らかに秀吉の命令で探りを入れにきたってことなのです。でも、堂々と「これが国書でございます」って助左が差し出しちゃって、もうばれてもいいや、へへんって開き直ってます。行長は三成とはけっこう一緒に行動してたことが多かったんで気心の知れた間柄でしょうが、宗義智は対馬の領主だそうです。河原崎長一郎さん演ずるキャラは、なんか心労で胃に穴が空いてそうですが、そんな顔して実はすっとこどっこいなおとぼけキャラな気もします。
で、三成くんは秀吉と違って教養がありますんで、国書を読んで、すぐに偽物だって気づいちゃうわけです。しかも朝鮮からの使いの船に助左が乗ってるのも明らかにおかしいのです。でも、三成としては、どうやら、内心では秀吉の大陸遠征は反対のようです。いまや秀吉にとっていちばん忠実な家臣のようですが、いろいろと胸痛めることも多そうだな、三成。ってわけで、三成は国書を黙認しちゃうのです。
で、秀吉は全然疑わずに国使を歓迎したわけですが、息子の鶴松(って、確か、すぐに死んじゃったような)をだっこして迎え(そう言えば、いつの間に、淀君を引っ張り込んだのだろう? それで桔梗を差し出しても意味ないと思うのだが、宗薫?)、あろうことか、鶴松が五右衛門の膝にしょんべんをたらし(おむつぐらいしてなかったのか、この時代? 男はふんどしの時代なんだから、幼児だってしててもおかしくないと思うのだが…)、何か、すごくいい加減な雰囲気で拝謁は終わりました。秀吉のほかにも諸大名とかいたようなんですが(同席してたのは大名ではなかったのか? ただの部下か?)、もうみんなで秀吉をよいしょして、心の中では馬鹿にしてってのが見え見えのようなシチュエーション。
こんなんだから、秀吉、馬鹿にされるんだな〜。でもこの後、どうせ朝鮮に攻め込んじゃうんだから、結局、助左たちの努力も無になっちゃったんですね。単なる先延ばしっていうか。あ、後で、偽だったことがばれたとか。でも、騙したのは助左たちで、朝鮮じゃないんだから、向ける矛先が間違ってるような…もう、権力者になれれば何でもいいのかも、秀吉も。

五右衛門がらしくない国使のカッコをして出てきた時には、大笑い&大はしゃぎでした。

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スラムドッグ・ミリオネア

監督:ダニー=ボイル
出演:ジャマール=マリク(デーヴ=パテル)、ラティカ(フリーダ=ピント)、サリーム=マリク(マドゥル=ミッタル)、司会者(アニル=カプール)、警部(イルファーン=カーン)、ほか
見たところ:ワーナーマイカル茅ヶ崎

元来、たきがはさんはアカデミー賞くんだりで映画を見に行くことはほとんどないのだが、何かと話題の多かった今作、どんなものかと思って行ってみた。
1970年代か60年代までのアカデミー賞にはもっと重みがあり、しょせん、アメリカ国内の映画賞であったにもかかわらず、それなりに納得できるような傑作が選ばれたものだと思っていたのだが、何年か前に「チョコレート」っちゅう映画を見た時に今時のアカデミーはこんなものか〜と思って以来、見る基準になることはなくなりました。

国内でアメリカン・ドリームを見られなくなったアメリカ人が、インドに持ってったアメリカン・ドリームって感じ?

スラム出身のジャマールが「クイズ・ミリオネア」という番組で前代未聞の1000万ルピーを獲得し、詐欺が疑われる。取り調べに当たった警部は、どうしてジャマールがクイズに答えられたのかを聞くが、それはジャマールの生い立ちを知ることでもあった。

要するに、ジャマールの今までの生き抜いてきたことが即、クイズの答えにつながっているので正解できたんだけど、それは運命だったんだよ、という落ち。う〜ん、わし、それは運命じゃなくて運だと思う。
ジャマールが母を殺されてから、出会ったラティカという少女と最後にゴールインするまでも自分の手でもぎ取ったというより、兄の犠牲があって、転がり込んできたという感じも強いし。

どっちかというと、肝心なのは、ジャマールが2000万ルピーを一度に手に入れて、これからどう使うのか、という方が話としては興味深かったり。全国的に名前が知られたわけだろうし、ラティカと豪遊、とかいったら、全然お話にならないわけで。

そういや、この映画もPG-12指定されていたが、どこが引っかかったんだろう?と思って調べてみたら、「性・暴力・残酷・麻薬などの描写や、ホラー映画など、小学生が真似をする可能性のある映画がこの区分の対象になる」んだそうです(引用Wikipedia)。ふ〜ん

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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google検索窓

をトップページに貼りつけました。何てことはない、たきがは自身がレビューを書くのに「ほれ、あのハル=ベリーが初のアカデミー賞取ったの、何て映画だったけ? ショコラ? ちゃう! く〜、思い出せん!」となったからです。自サイトを自在に検索できないのは大変だってんで、いまさらながら、設置した次第。これで、めったやたらに記事の多い我がサイトも、もうちょっと見やすくなるかしらん。

ていうか、迷い込んできたからには、もうちょっとうちのサイトで遊んでいってよ、お客さん。って精神もありまして、一応、全ページにトップページへのリンク張ってありますし、ほとんどのページには前のページ、構造的に上の階層にあるページに飛べるようにサイトを作る際に気をつけてるつもりなんですけど、なんか、その前に自分が限界。上述の問題は意外と速く思い出したのですぐに解決したのですが、では、お客様にはとうに限界だっただろうと思ったわけで、置きました。

でついでに、若干、トップページの順番を並べ替えたりしましたが、何か、気づかぬうちに同盟系のバナーがどっさり増えましたねぇ(って、まるで他人事のように)。できたら、わしはトップページはシンプルなのが好きなんですけど、かといって、トップページの次に本当のインデックスページを置いて、そこからサイト巡りってスタイルをやめたいなぁと思って、何とか今のような(小説以外はごちゃごちゃやたらに多いので、下手にトップページに置きたくないし)シンプルな形に何とかなったかな〜とも思うんですが、それにしても、うちのサイト、トップページの下半分がバナーばかりでごちゃごちゃやん。何とかしたいですのぅ。
ただ、こういう同盟系のバナーというのは、別のページを置いて、そこにバナーを置いて「参加同盟はこちら」ってリンクを張って見せる方法もあると思うんですけど、わしの場合、わりと主張系のバナーが多いもんで、とりあえず、このゲームが好きだぁッ!! このアニメが好きなんだぁッ!!!ってことを別のページでこっそり見せるのもあんまり意味がないような気がしまして、つい、トップページに置いちゃうんですよね〜 どうやっても、ごちゃごちゃからは逃れられそうにないっていうか。もっとすっきり整理するには、主張したいことが多すぎるっていうか。

あ、あと、もっと横に並べればいいんじゃねって方もいらっしゃると思うんですけど、うちのモニタだとこれが限界なんですよ。で、たきがはとしては、横スクロールバーで見せられるサイトというのはなかなかきついものがありますので、でかいモニタのことよりも、小さいモニタの方に気を遣いたいなと思うわけでした。縦スクロールはマウスを使ってる場合、特にホイールなんかあると、ホイールをぐりぐりしてるだけで動くの楽ですしね。横スクロールはちょっと操作違うだろうし。みんながみんな、横スクロールできるマウスもないだろうし。

良かったら、ご利用くださいまし。

それで、どーでもいいんですが、サイトの更新ってカテゴリーをブログに追加するのもどうかと思案中。まぁ、数ないし、あんまり分ける意味がないので(たいてい、「オウガ」に入れちゃうから)、日記のままでもええやろと思ってるんですけどね。

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劔岳 点の記

監督:木村大作
出演:柴崎芳太郎(浅野忠信)、宇治長次郎(香川照之)、生田信(松田龍平)、木山竹吉(モロ師岡)、古田盛作(役所広司)、小島烏水(仲村トオル)、行者(夏八木勲)、柴崎葉津よ(宮崎あおい)、ほか
原作:新田次郎
見たところ:ワーナーマイカル海老名

久々の浅野忠信氏の新作です。香川照之氏があんまし好きじゃないんで、どうかな〜と心配してましたが、今作では抑えた演技でなかなか良かったです。しかし、宮崎あおいは完全にミスキャストだと思う。もう少し、大人の雰囲気を持った女性に演じてもらいたかった〜 出番少ないから、どうでもいいっちゃどうでもいいんですが。

冒頭5分ほど見逃しましたが、そんなに問題ないかと。いきなり柴崎と長次郎が山登ってたけんどね。

明治時代末期、陸軍参謀本部陸地測量部に所属する柴崎芳太郎に、未踏峰とされてきた劔岳に登頂し、測量せよとの命令が下る。先輩の古田盛作の助言で山の案内人に宇治長次郎を選んだ柴崎は、いつの間にか日本山岳会との劔岳初登頂をどちらが果たすかという争いに巻き込まれるも、自らの仕事をこなしていくのだった。

マスコミどころか陸軍参謀本部まで劔岳の初登頂はどっちだ?と躍起になるんだけど、こつこつと自分の仕事をしていく柴崎や測量部の人たちと、彼を影ながらに支え続ける長次郎を初めとした地元の人たちとの交流がわりと淡々と描かれます。
ほんとに淡々としてるもんで、肝心の劔岳登頂も意外と地味だったりして、あんまり盛り上がりません。作中で日本山岳会の小島が柴崎に言いますが、「あなたたちにとっては登ってからが仕事なのだと」。まさにそのとおりで、登るだけでは終わらない。登ってからが一仕事なわけで、周りがいくら騒いでも、自分の仕事を淡々と進める柴崎はクールだとも言えるのでした。

途中まで傲慢で高飛車なところもあった生田信が、長次郎たちに敬意を示すところなんかは、互いに己の仕事をこなすプロ意識の目覚めという点でももうちょっと感動的に描いても良かったんじゃないか〜と思ったりしましたが、全編、クールさというか、淡々とした描写に貫かれていました。

浅野忠信氏はこういうキャラを演じる時はほんとに真摯な姿勢で、長次郎だけでなく、荷物を負う人びとに示す敬意も、その上司である陸軍が高飛車であるだけに、余計格好良く見えたりしましたな。

エンド・クレジットで「仲間たち」ということで、役者もスタッフも特に表記なく綴ったのは、この映画を作る上で、誰が欠けても成り立たなかったのだよ、という監督のメッセージと、同じようにわしらのいるこの世界も、仲間が欠けていてはいけないんだよというメッセージにも受け取れました。

良作。

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