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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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第7回 市民公開講座に行ってきた

主催:沖縄戦・精神保健研究会
場所:南風原文化センター

主題が「もう1つの沖縄戦」で、今回のテーマが「戦後の性暴力と向き合う」なんじゃないかと思いますが、初めての参加なんで、間違ってたらごめんして。

二人のパネリストの講演が前半、司会を交えて三人のトークが後半でした。
最初のパネリスト、高里鈴代さんのはテーマがもろでしたが、もう一人のパネリスト、森亜紀子さんのは「南洋群島への沖縄移民」が元々の研究テーマらしく、「沖縄戦」につなげるにはちょっと無理矢理感というか、そこに至るまでの語りが長くて最後は駆け足になっちゃって、その前の自分語りを端折って、沖縄移民の方々が接したサイパンやテニアンなどの戦争に時間をかければ良かったのになぁと思いました。特にペリリューとかサイパンなんか、太平洋戦争でも激戦で知られとるわけじゃないですか(「狂気の戦場 ペリリュー〜“忘れられた島の記録”」とか)。そこでの性暴力なんかを突っ込めば、いい感じだったのになぁと思わなくもありません。

それにしても沖縄にも慰安所が145ヶ所(部隊の移動とともに作られたので延べ数。一度にこれだけ存在したわけではないそう)もあったのは「赤瓦の家」を読んで多少は知っていたものの、日本軍の性に対する無節操さというか何というか、とことん情けないなぁと思いました。というのも戦場に強姦とかつきものだと思うんですけど、ここまで軍と性を結びつけられるのって世界史的に見ても日本軍以外に思いつかないんですが… だいたい慰安所なんて考えたのも日本だけだし、ナチスも強制収容所でのレイプとか聞くけど、ここまでだったかと言われると… とことん情けない… という話をバス待ってるあいだに会ったおじさんとしたら「冷めてるねぇ」と言われましたけど、わし、日本軍って=三光作戦なもんで… 誰か、そういう比較をした研究とかしてたら読んでみたいです。ほんとに…

あと昨年、ノーベル平和賞を受賞したコンゴの産婦人科医ドニ=ムクウェゲ医師の映画は「女を修理する男(センスのない邦題ですネ…)」でしたが、気になるところです。

さらに「夕凪の街桜の国」や「この世界の片隅に」、「ぴっぴら帳」「こっこさん」など、数々の名作で感動させてくれたこうの史代さんがあまりに無批判な呉市の宣伝ポスターを描いていたことなぞを知ったのも収穫でした。しかし、いまさら呉に行って大和ミュージアムなんぞに行きたくもなく… 遊就館とか知覧の特効会館みたいな施設らしいんで、金をどぶに捨てるとわかってて行くのはいやじゃ…

私語がうるさかったけど、受付も騒がしかったのは嫌でした。

質問が出なかったせいか、アイルランドから参加したというおばちゃんの自分語りを聞かされたのはしょうもないと思いました。だいたいにおいて、質問タイムでちゃんとした質問した奴を聞いたことがない。たいがいの連中は自分語りで終わるんで… 質問タイムを設ける必要性に疑問を感じます。

総合的には行って良かったと思ったので、また機会があったら参加すると思います。

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死霊2

埴谷雄高著。講談社刊。全2巻?

ネットで調べたら第9章まであるらしく、この本は6章で終わってるのでまだ続きがありそうな感じです。

相変わらず、三輪与志、首猛夫、黒川健吉、三輪高志が観念的なことを話し続けている2巻目です。

作中では黒川健吉が三輪与志が考えていることを、さも高尚な風に津田夫人(三輪与志の婚約者・津田安寿子の母親)に語ったりしてますけど、稼ぎ頭の父親も亡く、兄は寝たきりの病人、母親は専業主婦な家庭で、まともに働かずに考えてるだけでよく食っていけるなぁと思うと、恵まれた家庭なんですネ。
それを言ったら首猛夫も黒川健吉も労働者ではないっぽく、彼らの言う「革命」って誰のためなんでしょうかネ。

あと、三輪高志が語った元恋人の死にまつわる過去話以外は、全部空想の話だということがわかったので、読む方もだいぶ気楽になりました。そういうところが高く評価されたらしい小説なんですが、わしは作中の津田夫人並みの俗物なんで、登場人物たちが語ってることが理解できませんが、津田夫人ばりに自分にわかるようにかみ砕いちゃって無理クリ理解しようとも思わないので、スルーです ┐(´ー`)┌ ←こんな心境。

比喩とか暗喩が大量に使われていて、ただの川上りが壮大な光のページェントを遡る過程になってしまうところなんかはすごいと思いました(←一応褒めてるつもり)。ただ、橋の形を描写する「伏せた兜の形に似た」という文句が何度も出てくるの、くどいなぁとも感じました。

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茨木のり子全詩集

茨木のり子著。宮崎治編。花神社刊。

「りゅうりぇんれんの物語」を読みたくて借りてきました。あとはパラ見して返そうかと思ったんですが、「韓国現代詩選」がなかなか良かったので全部読みましたが、詩集はあんまり読まないので…

ほかに良かったのは「うしろめたい拍手」「くりかえしのうた」でした。夫を追悼した詩は著者が生前には未発表でしたが、「全詩集」とのことで発表はしたけど著作にも入れなかった詩と合わせて甥だという編者が入れたものなので、甘ったるく、べたべたな感じでした。まぁ、仲良しな夫婦だったのは伝わったけど、良かった3本の詩に比べると批判性は皆無でした。おのろけと言ってもいいでしょう。やっぱり、著者が「出したくない」と言ったものは出しちゃいけないのだと、最初に「編者あとがき」を読んで思いました。これには山本周五郎さんが生前は単行本に収めなかった小説(主に戦前の)を死後、新潮社などがばんばん出しているのを見るにつけ、そのレベルの低さを知ってるので、やっぱりなぁという感じです。著者にしてみれば不本意な「全詩集」なんだと思います。

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かくも長き不在

監督:アンリ=コルピ
出演:テレーズ=ラングロワ(アリダ=ヴァリ)、浮浪者(ジョルジュ=ウィルソン)、ほか
フランス、1961年

前からタイトルと大まかな筋だけ知ってたので見てみました。2019年お正月の映画祭りのラストです。「風と共に去りぬ」もかかってたんだけどDVDあるし、見なかった…

パリの街角でカフェを営むテレーズの前に現れた浮浪者の男は、16年前にゲシュタポに連れ去られ、行方不明のまま戻ってこない夫のアルベールに似ているように思われた。だが彼は記憶喪失のままで、テレーズは彼を招待して、アルベールの好物を並べ、好きだったオペラのレコードを流して記憶を取り戻させようとするが…。

フランスの人が、ふつうに「オペラは忘れない」とか言ってたり、オペラの歌曲を口ずさんだりできるのが、敷居の高いわしには文化の違いなんだなぁと思いました。まぁ、歌謡曲を聴くのと同じぐらいの頻度でオペラを聴くのがフランス人なのだなと。
で、「歌手」とあだ名される浮浪者の男性も、「セビリアの理髪師」の一曲を口ずさんでいたりするわけです。日本ならさしずめ演歌どころか浪曲とか歌舞伎とか口ずさんでるレベル。歌舞伎で唄を唄うのか知りませんが。

そんな彼が16年前から行方不明の夫に似ているというんで、テレーズさん、あの手この手で彼の記憶を取り戻させようとしますが、ラスト、拙速だったなぁと思いました。もうちょっと思いやりをもっても良かったと思うんですけど、そうさせなかったのが16年間という月日であり、ゆえに「かくも長き不在」というタイトルになるのだろうなと。

切ない恋物語でした。さすがのフランス映画。

作中で「人知れぬ涙(言わずと知れたたきがは魂のアニメーション「ジャイアントロボ〜The Animation〜地球が静止する日」にて流れる「バシュタールの惨劇」に使われてた曲)」が流れた時には元ネタを知ってるだけに噴き出しそうになりつつ、曲調はわりと悲嘆って感じもするもんですから、テレーズがアルベールを思って流した「人知れぬ涙」という感じがしなくもなかったです。

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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哭声(コクソン)

監督:ナ=ホンジン
出演:ジョング(カク=トウォン)、祈祷師(ファン=ジョンミン)、謎の女(チョン=ウヒ)、ジョングの娘ヒョジン(キム=ファニ)、ソンボク(ソン=ガングク)、イサム助祭(キム=ドユン)、ジョングの妻の母(ホ=ジン)、よそ者(國村隼)、ほか
韓国、2016年

韓国に行ってた時に宣伝は見たんですけど、筋立てが複雑そうで理解できないとおもしろくないだろうなぁと思って見逃していました。「殺人の追憶」とか「カル -tell me something-」みたいに、すっきり解決しない系のミステリー。

謎の日本人が現れた後、奇怪な殺人事件が起こり、コクソンの村は恐怖のどん底に突き落とされる。警察官のジョングは同僚のソンボクとともに謎を解こうとするが、いつかジョングの娘ヒョジンまで事件に巻き込まれてしまい、とうとう同居する妻の母は、祈祷師を呼んでお祓いをしてもらおうとする。だが、祈祷が始まるとヒョジンは苦しみながら中止を訴えたため、ジョングは祈祷を中断させるが、事件はさらに謎を深めていくばかりだった…。

途中で毒キノコが起こした幻覚とか言われてまして、そこら辺も「殺人の追憶」と似てました。あちらは実際の迷宮入りした事件を題材にとってるんで、また筋も違いますが、見ながら思い出したのはそこら辺でした。
で、怪しげな祈祷師が出てくる辺りになりますとホラー味が増してきまして、でも、最後まですっきり終わりませんでした。國村隼さんは終始一貫して、怪しいおっさんで、いい人なんだか悪い人なんだか、それもはっきりしなくて、でもその怪演が光ってました。しかし、対する韓国の俳優さんたちも「国際市場で逢いましょう」「アシュラ」「新しき世界」で様々な役に扮したファン=ジョンミンさんや、「弁護人」「アシュラ」での憎まれ役っぷりが光るカク=トウォンさんときては、よそ者を悪役にしてもいい役にしても終わらない複雑さ。

ラスト、死んだと思っていたのに復活し、悪魔の姿に変わっていくよそ者の姿さえ、イサムが見ている幻なのかもしれないのです。

そう言えば、見ている最中は忘れてましたが、冒頭で聖書からの引用がありました。で、國村隼はキリストという解釈も成り立つようです。

「カル」のように何度か見ないと、自分なりの結論は出てこないタイプの映画のようです。こりゃあ、映画館で見とけば良かったわい…

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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