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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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猛き箱舟

船戸与一著。集英社文庫刊。上下巻。

船戸与一氏の最高傑作。

世界の辺境での事件の取り込み方のうまさ、主人公の成長を描いたビルドゥングス・ロマン、ハードボイルド小説、冒険小説。船戸与一氏が得意とする血と硝煙と破壊の全てが詰まっていて、しかもそれらが最高におもしろいのだ。
私的にいちばん好きな船戸小説は「山猫の夏」であるが、船戸与一の最高傑作としてお奨めしたいのはこの小説である。

ハードボイルド好きならば読め。

血と硝煙を読みたいならば読め。

世界の辺境で何が起こっているのか知りたいならば読め。

なんか、ごちゃごちゃ粗筋を書いても却って、この小説に泥をかけそうなだけな気がするので、読めとだけ書いておしまい。

ただ、解説にも書かれているけど、レイモンド=チャンドラー系のハードボイルドが好きな向きにはお奨めしない。というか、チャンドラーをハードボイルドと思い込んでいる向きにはお奨めできない。本物のハードボイルドが読みたい方に。

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縛り首の木

監督:デルマー=デイヴィス
出演:フレイル医師(ゲーリー=クーパー)、ルーン(ベン=ピアッツァ)、エリザベス=マーラー(マリア=シェル)、ほか
1959年、アメリカ

ゲーリー=クーパー主演の変わった西部劇。

舞台となるのは西部のゴールドラッシュに沸く町。そこにやってきた流れ者の医師フレイルが泥棒の青年ルーンを助け、さらにスイスから来たエリザベスという女性を助けたが、過去に妻と密通した弟を殺して以来、フレイルは人を愛することに臆病になっており、エリザベスの求愛にも応えられなかった。フレイルのスイスに戻るようという勧めも断ってエリザベスは金を掘って暮らすが、フレイルは雑貨屋を通じて彼女に金を投資する。一方、金の採掘でエリザベスのパートナーとなったフレンチが彼女に恋慕しており…。

要するに命を助けた身内も失った女性が好きなんだけど、過去に傷を持つツンデレ医者が逆に彼女に命を救われたことでやっと彼女に素直になれたという話ですな!

この町か西部のルールかわかりませんが、金塊を盗んだだけで死刑(=縛り首の木に吊される)なので、ルーン青年は最初は脅されて、嫌々フレイルを手伝っていましたが、エリザベスを助ける頃になると、それなりに信頼が生じたのか、いろいろと手伝っているところがけっこういい奴です。

ヒロインのエリザベスは、登場時こそ、強盗に襲われて父は死亡、自分は3日も水なしで荒野で生き延びていたので失明しかかり、と大変でしたが、復活してからは強い女になっちゃって、女性の金掘りという世にも珍しい職業を選択してしまいます。ラストも縛り首にされそうになったフレイルを助けるためにせっかく見つけた金をばらまいて、金の採掘権も譲る大胆さ。こんなに女性が強いタイプの西部劇って珍しい〜

そして主人公のフレイル医師は、金塊泥棒のルーンを助けたものの、命と引き替えに召使いになるよう迫るも、すぐに証拠の弾丸捨てちゃうし。
でもお金のない一家の娘が栄養失調になっていたら、無償で雌牛を貸しちゃうし。
ギャンブルするし。とってもいい人が、ゲイリー=クーパー氏の真面目な顔で演じられると何ともおかしみがあります。
しかもエリザベスを助けてからはさらに暴走。
彼女をいちばんに見つけたフレンチがエリザベスに迫れば追い出すわ、「今度来たら殺す」と宣言する(しかも実行した!)わ、そのくせ、わざと冷たく当たって、彼女の求愛に応えず、スイスに帰れと言ってるのに、エリザベスがなかなか強い女性なもんで、自分で金を稼ぐわ!って町に行けば、こっそり援助してやるし、しかも総額1000ドルって、どんなツンデレって感じでした。

最初のうちは物騒なタイトルに、なんか腹に一物ありそうな医者に、どこに落ちるのかわからない話なんですが、ラストでしっくり。大した事件も起こらない小さな町でのとある男女の再生の物語っていったらいいでしょうか。

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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PSPゲット〜!

たきがははPSPを手に入れた!



たきがはは「タクティクスオウガ」がプレイできるようになった!

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邪魔者は殺せ

監督:キャロル=リード
出演:ジョニー(ジェームズ=メイソン)、キャサリン(キャサリン=ライアン)、ほか
1947年、イギリス

ジョニーと仲間たちは組織の資金繰りのために工場を襲った。しかし、1年2ヶ月も外に出なかったジョニーは逃げ出す時にめまいがしてしまい、工場の会計係を殺し、そのまま行方不明となる。仲間たちはジョニーの身を案じるが、傷を負ったジョニーは様々な人びとに奔放されてゆく。

すげー退屈な映画でした。主題は「立場の違う人びとの思惑」とかなんとかだそうなんですが、逃げ出す時に会計係を撃ち殺してしまい、自身も負傷したジョニーが、指名手配犯と知ったいろいろな人びとに、助けられたり、売られそうになったり、モデルにされたりという話なんです。

まず、ジョニーが見栄を張って、「リーダーは自分だ」なんて言わなければ、工場の襲撃はもっとうまくいったでしょう。でも、ジョニーは仲間が「自分が今回はリーダーをやろう」と言ったのに、断った。車の中で、1年2ヶ月ぶりに外に出て(その前に刑務所に8ヶ月、かくまわれて6ヶ月、外に出ないで暮らしていた)めまいがしてるんだから、土壇場でも、リーダー役をほかに譲れば、もっとましな展開になったような… まぁ、最初から、失敗して、ジョニーが翻弄されるのが主題なんだから、いいのか、これで。

でも、ジョニー、逃げる時に肩を撃たれて重傷です。で、意識がもうろうとしちゃってるもんで、あっちへふらふら、こっちへよろよろ。最初の数時間(数日? 時間の経過がよくわからんのですが)は防空壕跡におとなしくしていたのに、仲間が捜しに来たところですでに警察にジョニーが犯人って知られていて、非常線が張られていたもので、仲間は1人、また1人って感じで倒されてしまうし、そこからジョニーの放浪が始まって、もう何が何だかわけわかめ。
しかも、その頃からたきがはの意識もジョニーに負けず劣らず朦朧としてきまして、そのままだと映画見ながら寝るという、すでに何回か経験がありますが、な展開になりそうだったので、急いで寝て、翌日の朝にご飯を食べながら続きを見たのでした(うつらうつらしていた時にすっ飛ばしたであろう台詞とかを見直す気力はもはやなかったので)。

ジョニーは最後まで、何か自主性もなく、ふらふらよろよろしていて、ジェームズ=メイソン氏の「スタア誕生」の役も、かつての大スターで、なんか彷彿とさせるなぁと思いましたが、逆にジェームズ=メイソン氏でなければ、話題にも何にもならなかったような…

と思って、スタッフとかを調べたら、「第三の男」と同じ監督で、この映画が出世作だそうです。じゃ、話題になったのですな、これはこれで。

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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史上最大の作戦

監督:ケン=アナキン、ベルンハルト=ヴィッキ、アンドリュー=マートン
出演: ベンジャミン・バンダーボルト中佐(ジョン=ウェイン)、ノーマン・コータ准将(ロバート=ミッチャム)、セオドア・ルーズベルト准将(ヘンリー=フォンダ)、トム・ニュートン大佐(エディ=アルバート)、デビッド・キャンベル(リチャード=バートン)、ギュンター・ブルーメントリット歩兵大将(クルト=ユルゲンス)、他
1962年、アメリカ

キャストを見てもわかるようにお祭り的な感じの映画ですが、アメリカ映画には珍しくドイツ人やフランス人の出演者がちゃんと自国語を話していて、作戦や状況の説明がドキュメンタリータッチな、第二次世界大戦中のノルマンディー上陸作戦を描いた映画です。

アメリカ・イギリス・カナダの連合国軍だけでなく、ナチス・ドイツやフランスのレジスタンスを描き、特にナチス・ドイツの描き方が通り一遍の、この時代にはよくあった狂信的な敵じゃないというのは、時代を考えるとかなり珍しく、1962年というとハリウッド黄金時代の終盤なんですが、最後の輝きと言ってもいいような大作であります。

出演者のトップにジョン=ウェインがクレジットされておりますように、フランスに乗り込んだ空挺部隊の戦いがけっこうメインに描かれ、「プライベート・ライアン」のようなオマハ・ビーチの戦いがクライマックス。戦闘シーンはどうしても大局的なものは描けないので部分的な感じがしますが、ドイツ側の事情も描きつつ、ノルマンディーで勝ったのはけっこう博打的な部分も強かったんだな〜と思ったり。
ああ、そうか、上陸戦にも時間を割いたのはロバート=ミッチャム氏がいるせいですな。

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