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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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監督:山本嘉次郎
出演:いね(高峰秀子)、父(藤原鶏太)、母(竹久千恵子)、ほか
チーフ助監督:黒澤明
1941年、日本

岩手県岩手郡の大釜駅あたりの農村を舞台に、農家で働く少女とその一家と、妊娠してる牝馬とその出産、仔馬が売られていくまでを描く。

元々は高峰秀子さんの特集だったんですが、お父さん役の藤原鶏太さんが藤原釜足さんだってんで録りました。ええ、好きですから。そしたら、スタッフのなかにも黒澤監督の名前を発見して、嬉しかったり。

日中戦争まっただ中の日本の農村で、馬を育て、軍馬として売る一家の話ですが、「親なるもの断崖」とか読んでいると、この時代の東北で5人も子どもを育てているお父さんってすごくね?とか斜めな見方をしてしまってました。きっと東北だったら飢饉とか大変だったろうと思ったんですが、まぁ、少女と馬のふれあいに、軍馬という、当時戦争真っ盛りの日本、軍に批判的なことは描けないでしょうから、そういう持ち上げ方もしたのだろうなと思いました。

Wikipediaなんかの記事を読むと、黒澤監督が名前が出てる以上に関わっているようで、実質的なデビュー作とか何とかかんとか…

ただ、途中、いったん、借金を返すために仔馬が売られて、母馬が仔馬を探して飛び出していくシークエンスは退屈で沈没しそうになり、ラスト、仔馬を競りにかけるシーンも冗長で飽きちゃったりしました。
個人的には、いねのすることを怒ってばかりいたお母さんが、馬が病気だってんで雪の中、青い葉を探して飛び出していったいねが帰ってきたのを涙ながらに抱きしめるシーンとか、出産シーンで何もできずにおろおろと見守るいねに対し、さすがに5人も出産しているのでどんと構えても、実際に仔馬が生まれると涙ながらに見守るシーンとか、お母さんがらみのシーンがいちいち良かったです。

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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予感

監督:モスタファ・R=キャリミ
出演:アミール(モハマド・レザ=フルタン)、シミン(マータブ・ケラマティ)、バーラム(ハーメド・ベーダド)、ネダ(ニユシャ・ゼイガミー)、ほか
2007年、イラン・日本

デザイン会社を経営するアミールと精神科医のシミンは、最初の子どもをシミンが死産したことで夫婦関係が冷め切っていた。そんなある日、カメラを趣味とするネダと、その兄バーラムと知り合ったアミールは、若々しいネダに徐々に惹かれていく。しかし、兄のバーラムは兄妹が幼いころ、愛人を作って家を出た父のせいで妹以外の人間を信じられなくなっており、精神症の発作でたびたび苦しんでいた。アミールは妻と別れてネダと結婚しようとするが…。

サスペンスかな〜と思って見ていたら、一応、ヒューマンドラマの枠に入るようです。しかし、心を病んだバーラムが依存する妹のネダと、関係の冷え切った夫婦アミールとシミンという2組の男女という取り合わせは否が応でも緊張感を増す雰囲気がありました。
ネダとの不倫を隠さないアミール。アミールを愛しているシミン。そのシミンに治療を受けながら、ネダを案ずるバーラム。といった感じで、最初は全然関係のなかった4人が徐々に複雑な関係を持つに及んで、物語は避けようのない悲劇へ進んでいきます。

わしはアミールのキャラは、どうも好きになれなかったので、美人のシミンさんの方に味方して見ていました(アミールとシミンと友人の夫婦が出てきて、奥さんがやっぱり「いつでもシミンの味方よ」と宣言する)。シミンさんは精神科医です。わりと若い患者を受け持つことが多く、一度、子どもを失ったことで、シミンさんは自分たちの子どもが精神病になったら嫌だということで、妊娠を拒絶します。ところがアミールは、どれだけシミンさんを説得しようとしたのかは知りませんし、描かれませんが、そのためにシミンへの愛情が冷めたと言い、ネダと堂々と浮気をするわけです。シミンさんの不安を解消しようとする努力をしたのか、どうにも疑わしく、ネダに不倫であることがばれて、兄が不安定になっていることもあって別れようと言われても、堂々と写真展にやってきてしまったり、社長でありながら、ネダから電話が来ると大事な会議を堂々とさぼったり、なにしろ、やることなすことが子どもっぽい感じです。これで子どもが欲しいと言われても、今度は飽きるんだろうおまい?!な感じがして、最後までアミールは好きになれませんでした。

ネダは、そういうわけで精神病を患う兄(人間を信じないので入院もできないため、治療ができない)につきまとわれて、不幸な感じなのですが、どうなんだろう、アミールみたいな不倫でなければ、兄は逆に祝福してくれたんじゃないだろうかと思わなくもありませんでした。

バーラムのキャラクターが、なんというか、この映画の象徴的な感じがしましたが、それは考え過ぎかもしれません。父への不信のあまり、妹以外の人間が信じられなくなってしまい、妹への依存だけで生きているという不幸な人物ですが、アミールにかき回されたような気もするし、確かにこんな兄ちゃんいたら、かなり負担だろうなぁと思うんだけど、難しいところですな。

同じ監督の「桜桃の味」も録ったのに、バカテレビが勝手に画面サイズを変えやがって、NHKが字幕を画面の外に出したもんで字幕が見られなくなったので断念。馬鹿野郎 ヽ(`Д´)ノ

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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めし

監督:成瀬巳喜男
原作:林芙美子
監修:川端康成
出演:岡本三千代(原節子)、岡本初之輔(上原謙)、村田里子(島崎雪子)、村田まつ(杉村春子)、村田信三(小林桂樹)、ほか
1951年、日本

たきがは永遠の美女、原節子さんの成瀬監督(「浮雲」とか)への出演作です。実家のケーブルテレビで何か特集やってたんで、何本かまとめて録ったんですが、録ったきり見てなかったもんで、やっと見ました。小学生の時に「ターザン」の併映で見たけど、何が何やらさっぱりわからなかったと言うままと一緒に見ました(昔の俳優さんに詳しいので、一緒に見るといろいろ解説してもらえてありがたかったりする)。

Wikipediaでキャストとか検索していたら、原作の林芙美子の絶筆だそうで未完。結末は映画の方でつけたそうです。最後はよりを戻す夫婦の姿に、林ファンから批判もあったそうですが、これはこれでよくまとまってんじゃないかな… (´・ω・`)

倦怠期にある夫婦、岡本初之輔とその妻・三千代。ある日、大阪のその家に、東京からやってきた初之輔の姪、里子の登場により、三千代は夢を抱いたはずの結婚生活に疑問を抱くようになっていく…。

里子というのが、なかなか我が儘な小娘で、叔父の家に家出してきて、好き放題やってるわけです。ところが、たいした高給取りではない初之輔(月給が8000円。里子でさえ6000円も稼いでいるのに。敗戦直後で、朝鮮戦争の戦争特需の影響もまだの1945〜1949年頃が舞台だと思われる)は、せっかく大阪に来た姪を楽しませてやろうと甘い顔をしまくりなわけで、そこも三千代には気に入りません。
三千代が同窓会で出かけても、夕飯の支度を頼まれた里子は昼寝三昧な上、初之輔が帰ってきて、起こすと鼻血を出して、何の役にも立たないんですから、三千代でなくてもどっかで剥かれて痛い目に遭えばいいんだ! ヽ(`Д´)ノ とか過激なことを言いながら見ていたのですが…

後半、とうとう「実家に帰らせていただきます」と東京に戻った三千代でしたが、母と妹夫婦が暮らす家で、まるで里子同然なふるまい。まぁ、里子に比べたら分別はありますけど、洋品店を切り盛りする妹夫婦を手伝うでなし、若いころから三千代に気があった従兄と遊びにいったり、毎日、遊びほうけています。
ここへ里子がまた「父親に叱られた」と言って逃げ込んできたもので、義弟(小林桂樹さん)が里子を叱るのを聞いて、三千代はさすがに遠回しに自分のことも責められたと気づいたようですが、当の里子は父親に叱られてもあくびなんかしてまったく反省する様子もありません。

結局、初之輔が出張で東京に来て、三千代は自分の幸せが初之輔の側にあることを思い直し、一緒に大阪に帰るわけなんですけど、まぁ、一応はめでたしめでたしの感じです。
それほど大きな事件が起きるわけでもなく、市井の人びとの日常と波乱を描いた、成瀬監督らしい映画だなぁと思ったりしました。しかし、これは子どもにはわからんわ。あと、今時のハリウッド映画しか見ないような人にも、退屈だろうなぁと思ったり。でも、こういう映画もあったことが、かつての日本映画の芳醇さの現れなんだよと思ったりしましたよ。
あ、わしは大々大好きな原節子さん主演なんで、退屈もせずに、いろいろと突っ込みをしながら見てましたよ! (`・ω・´)

音楽は「七人の侍」や「生きものの記録」「生きる」「白痴」など、黒澤映画に欠かせない早坂文雄さんでした!

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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若き日の偉人

監督:エリヨール=イシムハメドフ
出演:イブン=シーナ(バクチャル=ザキーロフ)、ほか
1982年、ソビエト

現在の医学の基礎を築いた、イスラムの学聖アリ=フセイン=イブン=シーナの若き日を描いた伝記物。

舞台がブハラ(ウズベキスタン)とかガズニ(アフガニスタン)など、完全にイスラム教圏の話なのに、登場人物がみんなロシア語(「ダー(はい)」「ニェット(いいえ)」「スパシーバ(ありがとう)」くらいのロシア語ならわかるんだぜ)を話しているのは、往年のハリウッド映画で、ナチスも古代ローマもみんな英語を話していたのと同じのりです。

少年時代、病に苦しむ母を救おうと埋葬される死者の腕を取って、咎められた話から始まり、ブハラに移住し、本を盛んに読む学者となり、様々な学問を究めていくと同時に、盲目のゾロアスター教の少女アイアナとの出逢いや、ブハラの王との出会いなんかをわりと淡々としたタッチで綴ったもの。西暦でも900年代とヨーロッパならば中世の時代、ペストに苦しむ人々を救おうとして、逆に無知に誤解されたり、王の健康を案じたり、一度は別れたアイアナと再会して、その目を治し、結婚したり、クライマックスはブハラが攻められ、たった一人で逃げ延び、その後、30年も諸国を放浪して、イスラムの学者への最高の称号である「学聖」をいただいたりはナレーションで語られてます。

ラスト、ブハラが襲われる時に砂漠の町には珍しい豪雨が降って、激しいガズニ軍の攻撃を暗示しているようなシーンはおもしろいなと思いました。

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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超級! 第24話

ほかの連載について、いよいよ書くことがなくなってきた… (´・ω・`)

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