監督:宮崎吾朗
原作:高橋千鶴、佐山哲郎
出演:松崎海(長澤まさみ)、風間俊(岡田准一)、生徒会長・水沼(風間俊介)、松崎空(白石晴香)、海の母(竹下景子)、海の祖母(風吹ジュン)、俊の父(大森南朋)、徳丸理事長(香川照之)、小野寺(内藤剛志)、北斗美樹(石田ゆり子)、ほか
2011年、日本
ネットに転がっていた動画を見ました。絵が原作のタッチと全然違うので違和感ばりばりでしたが、そもそも原作も未読(作者は知っている)なので、見始めたら、それほど気にならず。アニメ化したことを知って、原作を読もうと思ったけど、数ページで挫折したのはここだけの話です… (´・ω・`)
アメリカに留学している母に代わって、下宿屋・コクリコ荘をきりもりしている松崎海は港南学園の2年生。学園内にある文化部の巣窟、通称カルチェラタンの存続を巡って、週刊カルチェラタンを運営する風間俊、生徒会長の水沼と知り合い、その活動に関わってゆく。しかし、俊の本当の父が海の父と同じとわかり、2人の仲がぎくしゃくしだすが…。
大元が少女漫画なので、腹違いの兄妹というどろどろの展開にはなりませんでした。そこはほら、ジブリだし。
ただ、ネットで「昭和ほいほい」という感想を見かけたように、1963年(東京オリンピックの前年)という時代のレトロと言ってもいい雰囲気は、奇しくも「
鉄人28号 白昼の残月」ほどではありませんが、当時を知らぬ若者や、そもそものジブリの観客層である子どもにはまったく受けないだろうなぁという感じがしました。ただ、監督、おいらと同年代なんだけどな…
しかし、下宿屋をきりもりするしっかり者の少女・海が、学園内で揉めているカルチェラタンの存続問題に関わるようになり、その中心人物の一人である風間俊と知り合い、互いに惹かれ合うようになっていくという過程は、米国アカデミー賞なんかをとった「
千と千尋の神隠し」なんぞに比べますと、よほどおもしろかったです。普通に名作と言っていいかと。
特に、カルチェラタンの問題と並行して、海と俊の父親が同じ?という問題が描かれ、それが「実は違いました」という明快な落ちがついた辺りの流れが個人的には地味だけど好みでした。
俊のお父さんとか小野寺船長とか徳丸理事長とか親父好きには堪えられないポイントも押さえられてましたし。
いわゆるジブリ・ファンからは評判が良くない今作のようですが、わしのようにジブリ嫌いを自認してると受けがいいのかもしれません (´・ω・`)
ただ、海のおばあちゃんが前半は出ていたのに、俊が海の兄疑惑が出てきた辺りから完全に存在が消えまして、下宿人の北斗さんの送別会で俊と水沼が来た時も出席せず、海の母が帰ってきた時も存在せずと、そもそもおばあちゃん自体、要らなかったんじゃね?というのはずーっと引っかかりました。脚本がパヤオだから、誰も突っ込めなかったのかもしれないな、そこら辺は… (´・ω・`)
たんぽこ通信 映画五十音リスト
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