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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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第25回 黒部の危機

前回のラストをおさらいして、タイトルです。

雨の停車場に響く銃弾。倒れたのはクロロホルムです。
それを見ている敷島博士。笑いながら近づいてくるのは黒服の男です。
「もう後戻りはできない」と言う黒服の男。なぜクロロホルムを殺したのか、なぜ敷島博士がその現場にいたのか?

そういった疑問は後回しにして、クロロホルムのマスクを脱ぐ敷島博士。
それをものすごい形相で睨みつける大塚所長。
まだ敷島重工にいるのかと思ったら、いつの間にか鉄人の傍に移動してます。いつ動いた?
村雨と高見沢さんも合流してます。
官房長官もびっくりです。
「どうしてわかった?」と訊く村雨に正太郎は敷島博士が帰ってきた夜、クロロホルムと一緒だったことを指摘します。「それに」と言ったところで、大塚所長のグーパンチが飛びました。
駆け寄ろうとする高見沢さんを止める村雨。こういう世界には詳しそうだしな。
「すまない」と謝る敷島博士の襟首をつかみあげ、「許すもんか」と責める涙涙の大塚所長です。
まぁ、大塚所長と敷島博士は親友同士です。その親友が死んだふりをして、ニコポンスキーなどと名乗り、正体も明かせない状態にあったことは大塚所長にしてみれば、なぜ一言、相談してくれなかったと言いたくもなるでしょう。
でも、大塚所長に言ったら、何か秘密という秘密がだだ漏れになりそうな気もするのだが…
もちろん、その気持ちを察しない敷島博士でもありません。男泣きに泣く大塚所長に、言葉もありませんでした。

その頃、黒部では再び大量に量産されたブラックオックスにより、工事が続行されていました。
敷島博士を殺し損ねたことを知り、ベラネードはご立腹です。
ビッグファイア博士を訪ねますと、博士はブラックオックスの頭脳を解析中でした。
それは東京でベラネードを待ち伏せていたブラックオックスでしたが、捕まえられて黒部に送られたそうです。
わしはオリジナルのオックスかと思っていたんですが、量産されたオックスの1体だそうで、黒部からはるばる東京へ移動し、PX団を妨害した? 何のために?
でも、それがビッグファイア博士にもわかりません。
ブラックオックスには人工知能が積んでありますが、設計者の不乱拳博士も、まだ不完全なものでした(ロビーを作り出したのは、その弟子たちです)。しかもロビーのそれは巨大でオックスに仕込める大きさではないとビッグファイア博士は言います。
するとベラネードはオックスに問題がないのなら、戦争だと言い出します。
ベラネードがブラックオックスを量産させたのも、そもそも戦争のためでした。
でも強欲なベラネードはその中に太陽爆弾を積んだ鉄人を入れたいのです。だんだんベラネードの表情が気違い地味てきました。

一方、正太郎たちは今度こそ敷島博士の帰還を祝って、金田正太郎探偵事務所ですき焼きパーティです。博士、うちに帰らんでいいのか?
そこに響く大塚所長の泣き声。
肉をイヌのと疑う村雨に官房長官が「わしのおごりだ」と言います。この時代、肉って貴重だよね〜
「ベラネードを追い出すために精を付けてもらわねば」と官房長官は言いますが、そんな話は聞かないで勝手に食べ始めちゃう正太郎、村雨、高見沢さん。大塚所長と敷島博士はまだ互いの話に夢中ですか。
久しぶりに明るい笑い声が響く村雨んちですが、正太郎はつい涙が出ちゃいました。だって男の子だもんv
それをめざとく敷島博士に見つかります。そういう人なんだよな、博士は…
正太郎が「本当に博士が帰ってきてくれたんだな」と言うと、つい大塚所長も敷島博士もしょんぼりしちゃいます。なにしろ、この二人は実の家族より正太郎と鉄人が可愛かったりするもんですから、正太郎を辛い立場に置いたことには人一倍責任を感じてそうですしね。
正太郎が謝るのを「わたしの方こそ、すまなかった」と敷島博士は平謝りです。
敷島博士にも鉄人の査問会は予想外だったようで、「一人で何とかできると考えたのが馬鹿だった」と言います。
そして敷島博士は黒龍丸事件の夜のことから話し始めるのでした。

やってきたのは黒服の男です。某国のスパイってだけで、最後まで名無しでしたなぁ。
敷島博士は彼から綾子さんへの資金提供はバギュームが狙いだったと知らされます。それでバギューム…
もちろん妻子を捨てても綾子さんと一緒になろうとした敷島博士ですんで、綾子さんへの仕打ちが許せるはずはありません。彼に協力することで弱みでも探ろうとしたのでしょうか。
ところがクロロホルムの殺害を目撃したことで、敷島博士は逆に彼から逃げられなくなってしまったのでした。何で? クロロホルムがいないとやばいからか? 大塚所長じゃない署長も更迭された今、警視庁トップがいないのは困ると? これを口実に大塚署長を復職させれば良かったんじゃ? そういうところが、きっと「一人で何とかできると考えた」につながるんでしょう、たぶん。
黒服の男はクロロホルムになりすまし、バギュームの探索に乗り出します。まだら岩事件ですな。その前に金田博士の研究所で地下室を見つけたのは、敷島博士が教えたからだそうです。まったく、このおっさんは油断がならん…
ただ、こうすることでバギュームは政府の監視下にあることになるので、ベラネードみたいな悪人から守られることにはなったはずなんですが、ビッグファイア博士が持ち出しちゃったんで、あんまり意味がなかったですよね、あれも。
ただ、クロロホルムはまだら岩の地図を見つけられなかったので、ニコポンスキーの出番となったようです。その時、けっこう村雨なんか痛められたり、正太郎も熱を出したりとさんざんでしたが、「過ぎたことはもういいさ。な、正太郎?」「はい」で済ましちゃう2人。村雨がすっかりいい兄貴になってますよ。
まだら岩では黒服の仲間の力を借りて、バギュームを消滅させるという目的も果たした敷島博士でしたが、バギュームをこっそり拾い、精製させられたと言います。ベラネードが狙ってたあれです。
しかし、黒服の男はそれで満足せず、ベラネード財団の壊滅も図ります。どうせ、その後で某国がベラネード財団の代わりに日本に乗り込んでくるためでしょうが。
そこで2人は役割を替え、敷島博士はクロロホルムに、黒服の男はニコポンスキーになったわけです。
黒服の男はファイア2世の姿を暴こうとしたのですが、それもブラックオックスの量産を考えたのは彼の仕業だったからです。って言ってたな。
ただ、黒服の男の誤算はビッグファイア博士がすでにベラネードと手を組んでいたことでした。なるほど。
こうなるとビッグファイア博士の目的は1つだと言う村雨。
高見沢さんはニコポンスキーとクロロホルムが、いつ敷島博士だったのか黒服の男だったのか考えて混乱してますが、大塚所長に「もういいじゃないか」と笑い飛ばされてしまいます。
でも正太郎が黒服の男の正体を誰何しますと、官房長官が某国のスパイ、ベラネード財団と敵対する国のスパイだと言います。スパイってバレバレだったんだ…
彼は不乱拳博士や綾子さんの後押しをして、鉄人計画の再興を計っていたと言います。
敷島博士はこれだけは自分の手で止めたかったと言うのでした。それが綾子さんとロビーへの唯一の償いであり、自分の戦後を終わらせる唯一の方法だと言います。敷島博士にとってはまだ戦後なんだなぁ… というか、鉄人の登場がこの人を戦後に巻き戻したとも言えそうですが。
大塚所長は親友の胸中を知って涙酒です。
そこで村雨が「査問会で博士に証言してもらえば」と言うと、敷島博士はそれを待つようにと言います。
敷島博士は鉄人を廃棄させた方がいいのだと言いました。まぁ、胸に太陽爆弾抱えとるしのぅ… バギュームだって、また見つからないとも限りませんし。敷島博士はそれに鉄人がいる限り、本当の意味で戦争は終わらないと言います。あれだけ金田博士と鉄人を狂信してきた敷島博士とも思えない台詞ですが、それだけバギュームと太陽爆弾が大きかったのでしょうか。第7話で鉄人を自分の夢だと言っていたのに… 夢とともに戦後は終わりにしたいのでしょうか? だとしたら、それはやっぱり、悪夢という名の夢だったのかもしれません。夢ははかないものだったのかも…

その頃の黒部では無数のブラックオックスたちがダムの建設にせっせと働いていました。
ところがベラネードはダム建設など中止にしてオックスたちを戦争に駆り出そうとしています。
ビッグファイア博士に命じてオックスの急改造のようですが、どこまでうまくいくかわからないと無責任なことを言ってます。
でも、そのうちに「何とかなりそう」と言うので、戦争の号令を出すベラネード。

それを受けて「戦争は、またいつ起きても不思議じゃない」と言う敷島博士。その罪を誰かが償わなければならないとも言いますが、正太郎が「だからって鉄人に押しつけるなんて」と反発します。
村雨もクロロホルムの言動を捉まえて、「あんたも反対していただろう」と言いますが、敷島博士は頷くばかりです。
けれど敷島博士は、鉄人のせいで町がゴーストタウン化したことを指摘します。そう、それは第1回で鉄人が登場した時からわかっていたことです。歩くだけで町を破壊した「正太郎」の姿を忘れたとは言いますまい。
でも、東京タワーのある方を振り返ると、そこには煌々と灯りがともり、華やかなネオンさえ輝いています。
日本が戦争に負けた時、誰が、こんな繁栄を予想したでしょうか? そこに鉄人の姿はなかったのです。
村雨も空襲を受けた町を兄と一緒に見下ろしていたことを思い出します。あの時、彼は日本が輝くことなど二度とないと思ったのでした。それにしても、ここにも登場、村雨竜作…
すると官房長官まで占領時代の辛さを言い出します。この人は政府の高官だったんで、そんなに大変だったとも思えないんですが… 庶民に比べたら… 物質的には豊かでも精神的にはプライドずたずたとか… ぬるいわ ただ、そういう時代、屈辱を受けたからこそ、官房長官はいつも政権を守るために頑張っていたという裏もあるのだろうなぁと思うと、好きなんですけどね、この人もv
大人たちがここで懐古に入っちゃったもんで、それとこれとは関係ないと正太郎は言い出しますが、大塚所長に「関係はあるな」と断言されてしまいます。「良き明日を夢見る以上、わしらは過去の産物=鉄人に囚われるべきではないかもな」と過去の産物扱いされて、正太郎はショックなようです。
そして、とうとう敷島博士はビッグファイア博士の言を肯定します。バギュームがある限り、鉄人は兵器としての本質から逃れることはできない、というあれです。それほど太陽爆弾は凶悪な兵器なんですよね〜 爆発した後は60年も住めないとか… そんな物を鉄人に組み込んだ金田博士の真意が計りかねますが…
敷島博士は目の前のバギュームさえなくなれば、鉄人は無害になると考えたんだろうと正太郎に言いますが、狙う者の多い今、それは難しい問題です。60年も住めないどころか、この世界に人類が住めなくなるかもとまで言う敷島博士。第三黒龍丸事件とは、それだけの重みを持っていたのでした。でも、それを戦後生まれの正太郎に理解しろと言うのは、あんさん、無茶やで…
そして官房長官が、太陽爆弾を日本にとって最後の抑止力だったのだと言います。それはいつの時代の話でやんしょう? どうやら戦中のことのようです。なるほど… それでバギュームのことをそれほど隠したかったのか… 金田博士から聞いて、途方に暮れたわけですか…
と思ったら、官房長官が言っているのは鉄人が東京にやってきた日の夜のことのようです。官房長官にとっては、鉄人は戦争の亡霊そのものだったのです。それが復活したことで自分たちの罪を忘れまいとしているかのようだったと語る官房長官。金田博士を裏とすれば、この人は駒の表だったのでしょう。その知識と技術の上に作られ、使われようとしていた必勝の秘密兵器、太陽爆弾。「正太郎」はまさに、その罪、何もなかったかのように政府高官の椅子に安穏と座る自分の罪を許すまいとして現われた過去の亡霊そのものだったのに違いありません。
だからこそ、その責任が敷島博士に移った時に官房長官は安堵したのです。それが自分の手から離れたことに… おっさんも、いろいろと業の人じゃのぅ…
そして敷島博士が改めて自分たちの罪を知り、罰を受けなければならないかもしれないと締めくくります。まさに最終回のタイトルまんまです。
金田博士の言ったとおり、鉄人は葬られなければならないと言う敷島博士に「いや! 生き続けるべきだ!」と言った者がいました。そして照らされる金田少年探偵事務所。
いつの間にか彼らはPX団に取り囲まれていたのです。

その頃、黒部のブラックオックスたちの動きが一斉に止まりました。
そうとは気づかず、ベラネードは正太郎たちを討ったという報告に満面の笑みです。
ところがバギュームの行方を尋ねると、正太郎たちは逃げおおせたと言うのです。うーん、それ、討ってないって言うんじゃぞ、ふつう…
床下に逃げ道があったと言う部下。借家のくせに、いつの間に、そんなものを… きっと大家がいなくなってから、村雨健次が勝手に作ったんだな… いや、大塚所長かも… きっとさ、大塚所長と敷島博士は幼なじみなんですよ。で、子どもの頃はガキ大将だった大塚所長は、そういう秘密基地系を作るのが得意で、敷島博士が参謀だったとか… そういう妄想をしました。てへぺろ
部下はバイクでゴーストタウンを走り回り、正太郎たちの捜索にあたりますが、悲鳴をあげます。鉄人でも動かしたか?
と思ったら、それはブラックオックスでした。ニコポンスキー=敷島博士の持ってたオリジナルか? どうやらそのようです。
ベラネードはファイア3世を出すよう命じますが、あれはビッグファイア博士がこっちに持ってきてなかったのか…

対峙する2体のロボット。

ベラネードはオックスたちを東京へ急がせるよう命じますが、黒部から東京って、何kmあるんじゃ…
ところがビッグファイア博士がオックスたちがおかしくなったと言い出しました。
黒部を発ったはずのオックスたちが立ち止まり、一斉にベラネードたちの方に向き直ったのです。
ビッグファイア博士はオックスの操縦が効かないと言います。
そして黒部を照らす無数のオックスのライト。

その混乱は東京の別働隊にも伝わったようです。
おかげで正太郎たちにも反撃の機会が巡ってきました。
無線機を奪って、大塚所長が警察の無線にアクセスします。おお、優秀…

その頃、黒部の混乱がなぜか警視庁に伝わっており、関刑事が指揮を採っています。この人、けっこう地位が高いのか?
そこに入り込む大塚所長の声。
関刑事とつながって、まずは黒部の様子を訊ねる大塚所長。
ブラックオックスの叛乱が本格化しているようです。

ビッグファイア博士を締め上げるベラネードですが、原因がわからないまま使ってるんだから、駄目じゃろう…
ビッグファイア博士は、オックスを東京に向かわせようとしたら、突然、こうなったと言ってます。

しかし、正太郎たちも残るPX団に見つかってしまいます。
倒したのは本部(黒部)と連絡とってた一人だけだしね。
無線を使ったので逆探知されちゃったらしいです。
正太郎はブラックオックスを使おうとしますが、ファイア3世との戦いでオックスは不利で、腕をちぎられてしまいました。
敷島博士が言うにはオックスのエネルギーが切れかけているそうです。ちゃんと充電しときなさいよ…

とりあえず逃げるのが先決だと言う村雨に、官房長官が黒部を何とかしなければと言い出します。おっさん、それ遠すぎやろ…
ところが官房長官は黒部ダムが失われれば、工場に電力は供給できなくなり、家々から明かりが消え、せっかくここまで来た成長は止まり、また戦後の闇に逆戻り… とよほど、あれがトラウマになったようで、村雨も困っちゃいます。
そこで官房長官、「鉄人がいる!」と言い出しました。いや、どうして誰も突っ込まないのか、逆に不思議ですよ、わしは。
官房長官は鉄人を黒部にやろうとしますが、大塚所長に冷静に「いくら鉄人でもあのオックスたちが相手では」と止められます。確かに、第22回のラストは衝撃的でしたからなぁ…
すると敷島博士が「勝てるかもしれない」と言い出しました。
その中身は言わないまま、走り出す正太郎たち。

で、走りながら、会話の再現です。

敷島博士が言うオックスたちに勝てる方法とは、鉄人の心臓、太陽爆弾の起動装置にバギュームを入れることだったのです。
鉄人は本物の兵器になると言う村雨に、それだけじゃないと返す敷島博士。
ところが、その時、正太郎がいやだと言って止まってしまいました。
鉄人の太陽爆弾が起動すれば、いずれ爆発してしまうのです。でも、それを回避できる方法が1つだけあります。それは鉄人を溶鉱炉で溶かしてしまうことでした。正太郎が拒否しているのはここです。それは今度こそ、永遠の別れを意味するからです。正太郎にとり、二度と鉄人とともにいることはできないからです。守りたいと査問会で訴えた意味がなくなってしまうのです。
鉄人一人に罪をかぶせるなんて変だと言う正太郎に、村雨健次が「そんなことはどうでもいい!」と言ってのけました。あちこちの今川作品とのリンクが楽しすぎる…
「この期に及んで、まだそんなことを」と言って、村雨は自分が鉄人の操縦器を取りに行くと言い出します。
官房長官が言うには、それは金田邸の金庫にあるそうですが、あれ? 金田邸は壊されたんじゃなかったのけ? まだ金庫なんか残ってたのか…
敷島博士が「だが、それは」と言うと、正太郎の代わりに操縦者になると言い出す村雨。彼は大人なので、何が大事かという割り切りができるけど、正太郎はそうはいかんのだよ…
村雨は鉄人が兵器だろうと道具だろうと「今はそんなことはどうでもいい」と言います。ダムを守って、太陽爆弾も始末する。一石二鳥だと不敵な笑いを浮かべる村雨。久々に村雨一家の顔です。
そして村雨は言います。「正太郎、おまえがどう鉄人を使っていくのかを見たいと言ったな」と。けれど、正太郎がどちらも選ばないと言うのなら、好きにさせてもらうと言います。うっ… 兄貴分として、弟分にするべきことを教えようっていうのか、健ちゃん…
村雨は「鉄人のところで待っていてくれ」と言って、一人、危険のただ中に向かうのでした。
正太郎たちの前に現われたのはファイア3世です。

いよいよ、次回、最終回です。

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第24回 生きていた敷島

前回のラストをおさらいして、タイトルです。

夜の川。どっかの船の上のようです。
「本国からの命令で撤退命令が出た」という男に噛みつく男。「自分はどうしたらいい?」と言ってる声はニコポンスキーのような… となると相手はグラサン男か。
シルエットを見るとニコポンスキーと敷島博士にも見えるんですが…
撤退すると言った男は「君の協力次第で元通りだ」と言いますが、その条件にバギュームを持ち出します。断るニコポンスキー。
と思ったら、シルエットが敷島博士とグラサン男にも見えるのだが… まぁ、どっちでも一緒だよね!
このままバギュームを日本に残し、鉄人の起動装置と合体したら、太陽爆弾が完成してしまうと言う男は、バギュームは我が国(仮想ソ連)で保管するのがいちばんいいと言い、相手もそれは認めざるを得ないようですが、その時、船がライトで照らされました。
PX団のボス登場で、バギュームなら自分が引き取ると言い出します。ただし、相手はニコポンスキーにしてるので、中身は知らない様子。
しかし、2人は船を爆破してバギュームとともに逃げ出します。
部下に命じて2人を探させるボス。
ところが、爆破する寸前、逃げ出した1人がニコポンスキーのマスクをとったことを不思議がるボス。というか、いくら人前では覆面でも、脱ぎたい時もあるじゃろうに… まぁ、まんざら間違いでもないんですけどね!

町中に響くサイレン。

高見沢さんの悲鳴が響きます。
どうやら下からライターで照らした村雨を見て悲鳴をあげた? 村雨は「ダーリンにそれはないだろう」って… にやにや (・∀・)
高見沢さんは正太郎に同意を求めますが、正太郎はそういうのに慣れているので「少し」と答えます。
村雨は「おまえまでそれはないだろう」と言ってますが、すっかり兄貴気取りで正太郎と笑顔で会話です。にやにや (・∀・)

前回で立ち退きを迫られた村雨んちはとうとう電気も止められたそうです。水道も止まってるので「即席めんも作れない」とは正太郎の弁。すっかり即席めんになれたのか、正太郎?
警報を鳴らしているのは何のためだ?
ここで戦時中の空襲の思い出を語る村雨。「目を閉じれば、今も聞こえてくる」と言うので、そうとう強烈なトラウマなんでしょうか。まぁ、竜作以外の家族を失ったと言ってるしな… そのわりには竜作と話していたシーンではさばさばしてたんじゃが…
あの時、日本に鉄人があれば、と言い出す村雨ですが、査問会のことを思い出したのでしょう、正太郎に謝ります。
高見沢さん、怒って村雨の足をつねりますが、ちょっと痴話喧嘩。この2人、こういうところが同じレベルですネ。
すると正太郎、煙草が切れていたので買ってくると言って、出かけました。
相変わらず、外ではサイレンが鳴り響いていますが、正太郎は鉄人に思いを馳せます。「必ず僕が守ってやる」とか、すっかりお兄さん気取りというか… そして敷島博士が生きていたことも報告。誰よりも嬉しいのは正太郎だろうになぁ。
ただ、正太郎には敷島博士が死んだふりをした理由がわかりません。
その時、銃声が鳴り響き、見慣れたシルエットがこちらにかけてきました。
その姿は途中で曲がってしまいましたが、追ってるのがPX団だと気づいた正太郎は追われている者を助けようと行動に出ます。
追い詰められたのはニコポンスキーでした。
正太郎、相手がニコポンスキーと知って驚きます。その背後から銃で撃とうとするPX団員。
しかし、そこに現われたのはクロロホルムです。
そして「本当に助かったよ」と言ったその声は、正太郎にとって久しぶりに聞く、懐かしい人のものだったのです。
ついに頭巾を脱ぐニコポンスキー。その下から現われたのは敷島博士でした。
正太郎は驚きのあまり、博士に駆け寄ることもできませんでした。

ここで舞台が黒部渓谷に転じます。
長年、人の手が加わることを拒み続けた黒部ダムの建設に、ブラックオックスが導入されることにより、その壁が崩れようとしているというのです。
さらにビッグファイア博士のもとにニコポンスキーが敷島博士だったという情報が入ります。
報せたベラネードは、バギュームの存在を逆に確信したと言います。

その時、黒部一帯にサイレンが響き渡ります。

ビッグファイア博士に部下が耳打ち。
でもビッグファイア博士は「ベラネード側には報せるな」と言って、急いで探すよう命令します。ベラネードには「ちょっとした事故」と言ってますが、この通信室にいた部下を全員向かわせているところを見ると、とてもちょっとしたとは言えないと思いますが…
何と! 作業させていたブラックオックスが消えてしまったようです。さらに、そこを去っていく最後の(かもしれない)オックス。ぬこ〜 ( TДT)ノ

一方、ようやく家に帰った敷島博士は妻子の歓迎を受けているところでした。
そこに遅れてやってきた大塚所長も涙ながらに歓喜します。
でも、ちょっと疑ってみたりしますが、敷島博士はこれに「学生の頃の古傷」と言って、右の鎖骨の上にある傷痕を見せたので、大塚所長も納得。
しかし事情を訊こうとする大塚所長を止めるクロロホルム。
大塚所長も同意しまして、その晩はそれでお開きです。
嬉しくてたまらない正太郎、泊まらせてくれと言い出します。正太郎にとっても親代わりですからね、本音を言えば、鉄男みたいに甘えたいんじゃないかと思いますが、そういうことはしません。

そしてその夜、正太郎の隣で寝ていた鉄男がいません。
廊下に出ると、鉄男はトイレから出てきたところでしたが、そこに敷島博士とクロロホルムの怒鳴り合う声が聞こえてきます。
約束が違うと責める敷島博士に、これしか方法がないと返すクロロホルム。
ただクロロホルムの目的はベラネードを倒すことなんだそうで、そういう点では利害が一致してますネ。
そこで出てきた敷島博士は正太郎たちに気づきますが、今の話のことは誤魔化します。
そして鉄男の手を引いていってしまう敷島博士。
残された正太郎は、なぜかクロロホルムと見つめ合うのでした。

そして翌日、警察署で官房長官とも再会する敷島博士。
敷島博士は「鉄人の廃棄決定を覆す」と意欲的ですが、村雨一人がおもしろくなさそうな顔です。
そのためにビッグファイア博士の嘘を暴こうと言う敷島博士。
黒部のロボットレースを妨害したロボットがファイア3世であると立証すればいいと言います。あれ、2世じゃなくて3世の方か…
正太郎もそれに同意します。初めて会った時に「外装が」という話を村雨にしたのと同様に、あのロボットも外装が外れていて、中身はファイア2世だったと言うのです。
で、敷島重工に落とされた時にファイア3世の外装をつけられたのでないかと言う敷島博士。
ところが、そこに村雨が「気に入らない」と言い出しました。
黒部にいた時にニコポンスキーと村雨が一緒に居た機会がありました。ニコポンスキーがベラネードの不意を打ったやつです。あの時、なぜ一緒にベラネードを捕まえなかったと言う村雨に敷島博士は「君だと気づかなかっただけだ」と答えます。ええ? あんなに特徴的な前髪に気づかなかったと… ま、まぁ、気づかないのもお約束なんだけど…
しかも敷島博士は「いつから君が正太郎くんの味方になったのか不思議なくらいだよ」と言い出したもんで、村雨も怒っちゃいます。いろいろあったんだよ、あなたがいない間に!
しかし親友の帰還の方が大事そうな大塚所長に「我慢しろ」となだめられて、村雨は「今回の件からは手を引く」と言います。
高見沢さんが「子どもみたいじゃない」と言って咎め、敷島博士に謝りますと、博士も「わたしこそ言い過ぎたよ、高見沢くん」だって。

その様子を写真に撮っている者がいました。ベラネードの手先です。
ベラネードとビッグファイア博士は敷島博士が生きていたことを確認したかったようです。
ただ敷島博士が生きていたので敷島重工も返せ、という話はまだされていないので返す気はないようです。
しかし、ロボットレースの件で、敷島重工を調査させろと言われたと言って、書類を見せるベラネード。最後の記名が今川泰宏になってるんですが…
ベラネードとしては正太郎たちが敷島博士を連れて総出でやってくると踏んでます。ただし、敷島博士が生きていた以上、バギュームもあると睨んでますので、その隙をついて奪い取ろうという魂胆です。

そして、いまだに見つからない大量のブラックオックス。

翌日、正太郎たちはパトカーで敷島重工に向かいます。操縦器も正太郎の手に戻りました。
しかし、正太郎は太陽爆弾を仕込んだ鉄人を動かしていいのか迷っています。とクロロホルムに答えてます。
すると敷島博士に「君が使ってこそ、鉄人は正しく使えると立証できる」と言われてしまいました。

そしてやってきた敷島重工。
ビッグファイア博士が扉を開けると無数の警官がなだれ込みます。
敷島博士も警官に扮して、正太郎に少し離れたところにいるように言います。

その様子を水中から観察するPX団のボス。
今がチャンスだということで、さんざん工場破壊に使った亀というかトカゲというか、新たなロボットで出かけます。ニコポンスキーと黒服の男を襲った時にはギャロンだったんですが…

一方、本当に留守番してる村雨健次と高見沢さん。
おもしろくないを連呼する村雨に、高見沢さんは「正太郎くんが博士にべったりで妬いてるの?」と指摘。意外と鋭いんですよ、この人…
村雨は認めようとしませんが、そのとおりじゃろう。
ところが照れた村雨が「お高ちゃん」と言った時、高見沢さんはあることに気づいたのです。

しかし、ここで場面は一転して敷島重工。ビッグファイア博士が正太郎たち(警官隊含む)を案内して身の潔白を証明しようとしているところでした。先頭はクロロホルムです。
「ずいぶん閑散としているな」とクロロホルムが言いますと、ビッグファイア博士は溶鉱炉もブラックオックスの製造ラインも黒部の方へ持っていってしまったと言います。まぁ、その方が効率はいいのだろうけど、それだけが理由ではあるまいが…
そして大きくⅢと書かれた扉の前で「これは?」と訊くクロロホルム。すっかり主導権を握っています。中身を考えれば無理もない。
ビッグファイア博士が「ファイア3世の部屋だ」と言うと、大塚所長が見せろと迫り、あっさり同意します。
中にはファイア3世が置いてありました。
クロロホルムが褒めると、「鉄人の化けの皮を剥いだ」と言うビッグファイア博士。しかも正太郎への謝り方が嫌みたっぷりで大塚所長は歯ぎしりです。正太郎は操縦器の入った鞄を抱きしめます。
その時、敷島博士が正太郎を呼んだので、正太郎は列を離れました。

表に出されるファイア3世。クロロホルムは相変わらず褒めちぎってます。中の人のことを考えると本気で褒めてそうですが…
そしてクロロホルムはいきなり本題に入ります。「ファイア3世の外装を取れ」です。
もちろん驚くビッグファイア博士。
クロロホルムは単刀直入に例のロボット、ロボットレースを妨害したロボットの写真を見せます。用意がいいですネ。
唸り声をあげてしまうビッグファイア博士。

その頃、正太郎は敷島博士の案内で27号を作る前に設計したロボットたちの倉庫を見せられていました。どれも複数台あるとか、作りすぎでは、敷島博士?
しかも「ビッグファイアの性格なら廃棄しないだろうと思っていたが」と言って、起動しちゃう敷島博士。動くんだ、これ… 何が気に入らなかったんだろう… フォルムか? 性能か? 敷島博士はわりと鉄人28号と金田博士を盲信しているところが見られる人なんで、28号まんまじゃないと駄目だったのかも…

クロロホルムに警官が耳打ちします。たぶん敷島博士からゴーサインが出たとか何とかって話でしょう。
「外装を取れないなら、こちらで取らせてもらう」と言い出します。
そして出てくる大量の鉄人たち。目的はファイア3世を押さえ込むことです。
正太郎と敷島博士も戻ってきます。
正太郎たちの目的を察し、ビッグファイア博士もファイア3世を起動します。

その頃、PX団は空っぽの警視庁を目指していましたが、その行く手に立ちはだかった者がいます。
オリジナルのブラックオックスです。ぬこ来た━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
数だけが頼みのPX団のロボットなど敵ではありません。ギャロンならわからなかったけどな…

そして敷島重工でも繰り広げられる鉄人(Not 28号)対ファイア3世の戦い、というか取っ組み合い。
ファイア3世は身体だけ頑丈そうで、手足が細いので、バランスを崩すと鉄人たちにのしかかられてしまいました。
大塚所長が歓声を上げ、操縦する敷島博士も乗り乗りです。
そして敷島博士は正太郎に鉄人を動かして、ファイア3世の外装を剥がせと言います。
躊躇う正太郎に敷島博士は「鉄人の仇を討ちたくないのかい」と言いますが、正太郎は承諾しません。「これじゃまるで」という言葉の後には「さらし者だ」とでも続くのでしょうか?
とうとう敷島博士は鉄人を次々に自爆させ始めました。
「まるで」の後は「兵器じゃないですか」でした。
爆風は警官たちも襲います。
それをものともせずに睨みつけているクロロホルム。
とうとう正太郎は座り込んでしまいます。
そこに敷島博士は言います。「彼らは犠牲なのだ」と。「こんな物はいくらでも作れるんだ」と。
でも「鉄人は違う」と続ける敷島博士。「あれは君のお父さんが作った唯一の物だ。君の兄弟だったんじゃなかったのかね?」と言われ、顔を上げる正太郎。「だから鉄人を守るためには、これは仕方がないんだ」と言われるそばから次々に自爆する鉄人たち。
それでも拒絶する正太郎。
すると敷島博士は鉄人たちの操縦器を下ろしました。「君にこんなことをさせようだなんて、わたしが悪かったよ」と言って。
そして敷島博士は操縦器を貸せと言い出します。
おいおい、ここの敷島博士、えらくせっかちじゃなぁ… 第7話で鉄人が目と鼻の先に迫っていたのに、正太郎と悠長にしゃべっていたのが嘘のようではないかいと思っていますと…
敷島博士に発砲したのはクロロホルムでした。
「全てを明かすべきだ」と言うクロロホルム。
その時、大量の鉄人たちの自爆の甲斐あって、とうとうファイア3世の外装が壊れてしまい、中から例のロボットが現われました。しかも改造済みです。
どうやら、その線から突っ込まれるのを承知の上で、ファイア3世にさらに改造を加えたようです。
しかも、そこにPX団のロボットに乗ってベラネードが登場。敷島博士に発砲すると同時にロボットが爆発してしまいます。
そこに正太郎とクロロホルムが駆け寄ろうとするのと、敷島博士が倒れたのはほぼ同時でした。

その時、高見沢さんが「敷島博士じゃない!」と叫びます。

倒れた敷島博士を囲んで、呆然とする正太郎、大塚所長、官房長官、クロロホルムに警官隊の皆さん。
ところが、倒れた敷島博士の首筋が明らかな被り物です。

そう、敷島博士は高見沢さんのことを「お高ちゃん」と呼ぶのに、あの時だけ「高見沢くん」と言ったのです。
警視庁の外に出た村雨と高見沢さんの前にPX団のロボットの残骸を持ったブラックオックスが立ちはだかります。
あ、そっか。目的は同じくバギュームだから、PX団のロボットを破壊したけど、バギュームがほしいんだもんな。

そして爆破からかろうじて逃げ出したベラネードに、ビッグファイア博士がブラックオックスの失踪を告げています。いや〜、タイミング、最悪じゃね?
しかし、それも今のベラネードには怒りの理由にはならないようです。それよりも太陽爆弾を手に入れるため、戦争でも何でもしてやると言い出すベラネード。
その視線の先には、たぶん敷島博士の偽物の遺体を取り囲んだ警官隊の姿がありました。

正太郎が敷島博士のマスクを取ると、現われたのは見知らぬ白人の顔です(一応、博士のマスクにも色をつけて、人種の違いを明らかにしています)。
大塚所長がポケットのサングラスに気づいて、かけさせますが、残念なことに誰も会ったことがないので、誰かわかりません。まぁ、サングラスの黒服の男であることはバレバレなんですが。
大塚所長はそれでも首筋の傷を確認しますが、当然、ありません。ううむ、この場に村雨健次がいれば話が早いのに…
すると正太郎が「今度こそわかった」と言い出しました。「博士は生きている」と言うのです。そして正太郎は「敷島博士はあなたですね、クロロホルムさん!」と言って指したところで、次回に続きます。

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第23回 裁かれる鉄人

前回のラストから説明はなしにタイトルです。

サイレンの響き渡る東京の下町。木枯らしが吹いているところを見ると、季節は一気に冬になったよう?

引っ越しの準備をする高見沢さん。町全体がゴーストタウンと化したように活気がありません。
大家さんは、村雨たちが最後なんで急げとせかしてるようですが、腹を立てた高見沢さん、引っ越しの準備を放置してしまいます。
部屋にいて、何もしていなかった村雨も「俺たちまで逃げたら罪を認めるようだ」って、誰に? 何の罪の話なんでしょう?
でも平田屋の女将さんは高見沢さんに帰れと言ってるそうですが、高見沢さんは「それもおもしろくないし」と言って、村雨に寄り添います。すっかりカップル成立です。
高見沢さんは正太郎の心配をします。
クロロホルムと歩く正太郎。どうやら、太陽爆弾が寄りによって鉄人の中から出てきちゃったもんで、ショックのあまり、一時的な失語症に陥ったそうです。
しかも、日本政府は世界中から避難を浴びてしまい、鉄人の廃棄を決定した上、金田邸、研究所も危険だとして爆破されることに。
これに異議を唱えたのが正太郎の後見人である(初めて出ましたね、ここ)大塚所長。すでにバギュームが失われたので鉄人は危険ではないとして道具としての使用が訴えられたそうです。でも、あの心臓、どっくんどっくんって音立ててたから、あれだけでも爆発しそうな感じですが…
そして、鉄人が兵器か道具か問われる、鉄人査問委員会が開かれることになったそうです。即廃棄じゃなくて良かったなぁ…

ただ、大勢の記者が集まった会場で、「これじゃ裁判じゃない」と文句を言う高見沢さんに自分のことを棚に上げて、村雨も「鉄人にさんざん助けてもらったくせに」としたり顔です。
そこに例の黒服グラサン男を見つける村雨。
それに当然ちゃ当然な気もしますがベラネードもいます。最近はブラックオックスを量産して売り出し、大もうけをしているとか。
どうやら敷島重工にブラックオックスの設計図が残っており、それを元に量産していると言ってるらしいんですが、すでに前回、ニコポンスキーから横流しされたのは明々白々です。
それにしても、この査問会を言い出した本人が帰っていないとは、大塚所長のことのようですネ。
大塚所長は南方へ出かけていました。高見沢さんには「間に合う」と言って出かけたらしいのですが、査問会が始まっても帰ってきていない模様です。

そこで南の島を歩く大塚所長。
「よく渡航許可が下りたな」という村雨の台詞に時代を感じます。今みたいに海外旅行なんてのが気軽にできる時代じゃなかったんだよな〜
そして、そこは鉄人が生まれた地、金田博士の研究所があったところだそうです。ただ高見沢さんは「今更鉄人の生まれたところを見て、どうなるのかしら?」と疑問を呈していますが、大塚所長の登場は、この話のずっと終わりの方なんで、成果はその時までお預けです。

そして、議長の名前立てを打ち鳴らし、開催を告げるのは、官房長官です。

そこにクロロホルムに付き添われて正太郎登場。鉄人28号の代理人だそうですが、体調が悪いため、クロロホルムの補佐が認められたようです。その表情は暗く、いつもの快活な少年探偵の面影もありません。

そして開催を宣言する官房長官。
薄布がとられ、操縦器が現われます。

鉄人28号廃棄に関する嫌疑要項を読み上げる官房長官。
まるっきり正太郎がさらしもんですが、これでも鉄人を守るための最後の機会となれば、黙っていられなかったんでしょう。

しかし、証人喚問に移ろうとしたところでベラネードが発言、官房長官は中立の立場にないので、議長は無理だと言い出します。まぁ、鉄人登場当時から、この人の存在は欠かせないしねぇ…
でもベラネードが部外者っていうのも完全に間違いだと思うんですが、村雨の突っ込みに誰も同調せず、ベラネードがそのまま議長を奪ってしまいます。

そして鉄人は道具か兵器かという一点に議題が絞られて、村雨健次が召喚されます。
竜作と辰を殺されたことで兵器としての鉄人に恨みを持ったと指摘され、同意する村雨。でも、その後にスリルサスペンスの件を持ち出され、「あんな物(鉄人)は日本にいらない」と言ってしまい、ベラネードの罠にはまっちゃう村雨健次。

さらに山岸教授(光る物体の件)、深町刑事(京都の件)、関刑事(日頃のつき合い?)も証人に呼ばれ、鉄人にいかに助けられたかを証言します。道具としての鉄人に存在意義あり、という証人です。
一方、ベラネードは不乱拳博士による第弐鉄人計画、ドラグネット博士による超人間計画をあげて兵器としての鉄人を訴えます。
しかし、なかには有本博士のように証言台に立つことを拒否した者、ブラック博士のように証拠そのものが消滅してしまった事件などもあり、焦点は次第に鉄人の誕生へ移っていきます(と、ここら辺は手っ取り早くナレーションで済まされます。まぁ、いちいち証言書くのも大変だろうしなぁ…)
一連の証言を心配そうに見守るクロロホルムと、心ここにあらずの感も強い正太郎。
そして、最後に呼ばれたのがビッグファイア博士でした。

その頃、大塚所長は南方の島で金田博士の墓参りです。まだ戦後11年しか経っていませんでしたので、証人もいます。
老人は金田博士の人柄を証言します。金田博士は日本語を教え、仕事の後には十分な薬や食料をくれたので、「ここでは兵隊さんとも大丈夫だった」という言葉は、他の場所では逆に「駄目だった」というのが予想されます。
さらに老人は金田博士が鉄人を作っていた様子も目撃、そこは本来ならば入ってはいけない場所でしたが、入ってしまい、金田博士が一生懸命に鉄人を作る様子を見たのでした。
でも、鉄人、この時は「正太郎」は金田博士と死を迎えるはずでしたが、あの男が来たためにと言う老人。

そこにかぶさるビッグファイア博士の足音。

ビッグファイア博士の裏切りは第三黒龍丸で太陽爆弾の試作品を盗み出したことだけではない?
老人はあの男がビッグファイア博士だと言います。

その頃、ビッグファイア博士は宣誓中。それを歯ぎしりして見るしかない村雨と高見沢さん。
官房長官がビッグファイア博士が戦犯だった事実を持ち出そうとするとベラネードに異議を唱えられてしまいます。
官房長官、あきらめ顔でベラネードに任せてしまいます。

話を進めるベラネードとビッグファイア博士。
やがてビッグファイア博士は鉄人の本質は道具だと言いますが、それは別の結論に導くための罠でした。鉄人の動力が太陽爆弾である以上、鉄人は兵器であるということです。
そしてバギュームについて話すビッグファイア博士。

それは壊されたテープレコーダーに吹きこまれた会談の内容でした。金田博士、不乱拳博士、ドラグネット博士、それにビッグファイア博士が一堂に会し、金田博士の研究所で行われたものでした。
戦局の悪化を憂えて、鉄人計画、第弐鉄人計画、超人間計画に邁進した博士たち。
そこに金田博士が発見したバギュームを紹介します。
そこに込められたエネルギーは起死回生の逆転を狙うには十分なものでした。
けれど、金田博士以外の3人はバギュームの使用に反対したとビッグファイア博士が言います。おや、ここから嘘が入ってきたぞ。
金田博士が一人で強行したことになってます。それも正太郎が生まれるためだと言って。
村雨が飛び出しますが、警備員に押さえられてしまいます。
ビッグファイア博士は続けます。エネルギーが専門だったので金田博士に頼まれて日本に帰化し、バギュームの研究に携わったこと、金田博士がバギュームの場所を秘したけれど、海上要塞にあったこと、さらに金田博士の本当の目的に気づいて、第三黒龍丸で逃げ出したことも正当化するビッグファイア博士。

しかし、南方の島に渡った大塚所長は、現地の老人からビッグファイア博士の裏切りを聞いていました。
さらに老人は言います。なぜ日本から、こう何度も人が来ると。
そして、つい10日前、墓に手を合わせていった人物がいたことを語ります。それこそが写真に写った6人目の人物だったのです(ビッグファイア博士以外は故人だから)。
大塚所長も最初はビッグファイア博士が金田博士の墓参りなんてするはずがないと否定しますが、老人は大塚所長の持って行った写真に写った人物を指したのでした。おお、やっと…

とうとうと語り続けるビッグファイア博士。
金田博士が恐ろしい形相をして、太陽爆弾を完成させたことを話してします。いよいよ佳境に入ってきた感じです。
でも、すでに東京大空襲の報が南方の研究所に届いていました。
金田博士は妻子を諦めたろうと言うビッグファイア博士の言葉に、初めて正太郎が反応します。
ここで金田博士の裏切りを指摘するビッグファイア博士。弱い日本を見限ったとか何とか言って、太陽爆弾を鉄人に組み込んだと言います。
ところがビッグファイア博士は太陽爆弾の非人道性を主張して、黒龍丸で逃げようとしたと言うのです。
そして、金田博士が未完成の鉄人を戦場に連れて行こうとする伝達将校を撃ったという話も、太陽爆弾を取り戻そうとする話にすり替わってしまいます。
ただ、そのために持ち出せたのが試作品だけだと言うビッグファイア博士。
さらに金田博士の裏切りのために第三黒龍丸は爆撃に遭い、沈んでしまいました。
そして、自分と「正太郎」を葬るための通報も、敵国に太陽爆弾の怖ろしさを知られ、亡き者にされた、と金田博士を悪役に仕立て上げて、語るビッグファイア博士。
これに異議を唱えたのがクロロホルムです。敷島博士の証言をあげて、ビッグファイア博士の話と食い違うと指摘します。まぁ、中身も中身だし。
ビッグファイア博士はそれは知らなかったようですが、官房長官は知ってます。
ところが、ここにもベラネードが割って入ります。「死んだ男の証言など何になる」と言ってます。
これにオックスはどうだと切り返すクロロホルム。あれも鉄人計画の一環で、不乱拳博士が作らせたものです。敷島重工はそれをコピーして作ってますからなぁ。
ところがベラネードはオックスは健全な道具だと完全なダブスタの主張です。ただ、現実にブラックオックスは黒部ダムの工事に使われているので、そう言い逃れられると思ったのでしょうが、クロロホルムは鉄人も操縦次第で道具になることを認めろと主張しますが、ベラネードはこれを拒絶します。
その時、今まで黙っていた正太郎が口を開きました。「鉄人は兵器です」と言い出す正太郎。
鉄人は金田博士が敷島博士に言い残したとおり、すぐに廃棄するべきだったのかもしれないと正太郎は言います。でも彼はそうと知っても使い続けました。不乱拳博士の第弐鉄人計画、超人間ケリー、ブラック博士、光る物体、怪盗ブラックマスク、そして京都の人工知能ロビー。正太郎は鉄人とともに事件を解決しました。けれどその胸に太陽爆弾が埋め込まれた以上、鉄人は兵器だと言う正太郎。それでも許してほしいと涙ながらに正太郎は訴えました。鉄人が道具だろうと兵器だろうとどうでもいいと言う正太郎。どちらであっても、父亡き今、正太郎にとって、鉄人はたった一人の「正太郎」、家族なのですから。鉄人を壊さないでくれと涙ながらに訴える正太郎に、官房長官やクロロホルムはもとより、ベラネードも毒気を抜かれたように黙ってしまいました。

そして、官房長官が最後の審判を下します。
思わず、クロロホルムの腕をつかむ正太郎。ここでさ、クロロホルムもあの人だから、正太郎に心配ないと抱きしめてもやりたかろうに、じっと前を見てるんだぜ。正太郎に微笑みかけることもなく、ずっと前を向いてるの。大人だなぁ〜と感心しちゃいましたよ、わしは。自分が出ていくのは今ではないと思ってるんでしょうかね。なんていうか、この人が生きていたら、いろいろとやばい立場になりそうな人は大勢いると思うんですがね。でも言い出さないの。凄いなぁ〜 ただ、震える正太郎の手に、そっと手を添えるだけで。
ところが、そこに大塚所長が帰ってきました。まさに官房長官によって鉄人28号の廃棄が言い渡されようとしたその瞬間に。
ビッグファイア博士もベラネードも、その証人を探していると大塚所長が言うのには苦笑しますが、官房長官はその名を耳打ちされて驚きました。そりゃあ、驚くだろう。
官房長官は本件の決定を延期しました。

解散する人びとの中を歩く正太郎、大塚所長、村雨健次、高見沢さん、それにクロロホルムです。
新しい証人が誰か問われて、大塚所長は。

その頃、黒服の男のいる橋の下をベラネードとビッグファイア博士が船に乗って通っていきました。
ベラネードは正太郎の証言に心を打たれたと言い出します。そして鉄人を残しておきたくなったと言うのです。驚くビッグファイア博士。
海底の墓場に残されたバギュームは消滅したはずですが、どこかに残っているのではないかと言うベラネード。その時こそ、鉄人は兵器として完成してしまいます。
そして、その行く先を知っているのがニコポンスキーだと言うのです。

大塚所長の言う証人もニコポンスキーでした。でも、そのマスクの中身が敷島博士ではないかと言う大塚所長。後ろ後ろ!
確かに現地の老人が指したのも敷島博士だったのです。
大塚所長はニコポンスキーこそ敷島博士だと言うのでした。

次回、もっと念入りな仕掛けで敷島博士のカムバックです。

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第22回 暴走の果てに…

後半10話は話がどんどん深刻になっていくのに、オープニングとエンディングだけ変わらないのが安全安心というか、違和感ばりばりというか…

黒部渓谷の説明からスタート。ここら辺は公式のものなのかな?
そして工事停止の原因をPX団の妨害工作とします。黒部ダムの規模を考えるとクライマックスには良かったのかもしれませんが、架空のダムのが良かったか… ただ今川監督、そういうリアルを入れるの好きだから、黒部なんでしょうね。
そして、あっさり悪役ベラネードを披露しちゃいます。まぁ、前回から見え見えですしね。

ここでタイトル。
物騒なタイトルなんですが、暴走したのは鉄人か正太郎か…

早速、黒部渓谷ロボット選出レースの開催です。
そして現われる官房長官、ベラネード、ビッグファイア博士です。
大挙して待ちかまえている報道陣。
開催前の演説を行う官房長官。

それを取材に来ている村雨健次。誰かと電話ですが、正太郎の様子を訊ねているところを見ると、高見沢さんのようです。
正太郎はおとなしく鉄人のメンテを見てました。でも高見沢さん曰く、ついさっきまで黒部に行くと言い張っていたそうです。レースの安全を守るのだと言って。皆(大塚所長とクロロホルム?)の説得でやっと諦めたそうです。正義感が空回りしまくってる感じですネ。

村雨は正太郎に鉄人を使わせるなと念を押します。うん、ジャイアントロボの封印と違って、露骨に何かあるのが見えてますから、無難な選択です。
さらに大塚所長について訊く村雨。痒いところに手が届きまくってるフォローだな!

ここで敷島重工を険しい表情で睨みつける大塚所長のカット。
大塚所長は工場立ち上げの当時から敷島博士と一緒ですんで、ここまで大きくするに当たっての苦労とかも人一倍知ってそうです。それだけに親友の工場をビッグファイア博士なんかにかっ攫われたのが悔しくてしょうがないのでしょう。

ところが高見沢さん曰く、大塚所長は「先に調べておきたいことがある」と言って、行き先も告げずにどこかに行ったそうです。

で、お土産を買って帰ると言う村雨におまんじゅうだの野沢菜を要求する高見沢さんでしたが、ここで電話が切れちゃいまして、村雨には全然違うペナントと伝わった模様です…
その時、電話ボックスに近づいてくる黒服のグラサン男。
村雨とスレ違いに電話ボックスに入りますが、そこで場面は一転して、黒部レースの始まりです。

次々に出立するロボットたち。この場合、飛べるのと飛べないのでは圧倒的に飛べる方が有利だと思うんですが、一斉に出発というアバウトさです。まぁ、最初からファイア2世を勝たせるための出来レースやからな。

もちろんベラネードとビッグファイア博士は自信満々です。相手は報道陣かと思いきや、官房長官でした。「今なら多少はお安くできますぞ」とまで言われちゃって、契約書を渡される官房長官ですが、帰って引き裂いてます。
「今におまえたちの尻尾をつかんでくれる。そ、彼がな!」と言う彼とは誰のことか? 大塚所長? まさかと思うけど、正太郎?

そしてところ変わって敷島重工。
そこに忍び込んだのは大塚所長でした。大塚所長も敷島重工が変わったことに驚いています。敷島博士が社長だった頃は、もっとオープンな雰囲気でしたもんね。監視員がいて、銃まで持ってるのは普通の工場とは思えません。
しかし「勝手知ったる何とやら」と言いつつ、大塚所長もうっかり属性なもんで、音を立ててしまい、見るからにクロロホルムそっくりの監視員に見つかってしまいます。

そして夜。チャルメラの流れる村雨んちの界隈で、大塚所長の帰りを待つ正太郎と高見沢さん。
高見沢さんは大塚所長に用意したお夜食(コロッケ2個)をつまんだところで正太郎に話しかけられ、喉を詰まらせてしまいました。
正太郎が真面目な顔で訊いたのは、高見沢さんと村雨が結婚するのかという、話の流れからいったらどうでもよさそうな質問でした。
ただ、正太郎曰く「村雨がいなくても毎日、炊事・洗濯に来るし、今晩も泊まりだし」というのが理由のようですが、高見沢さんの思惑は別にありました。
村雨から正太郎を見張っているように言われたようです。
そこで別の言い訳を思いついた高見沢さんは村雨の声音と髪型を真似して「女の一人暮らしは心配だから正太郎に守ってもらいな」と誤魔化しますが、正太郎はこれを「高見沢さんは強い」と笑って流します。確かに… PX団員を投げ飛ばしたし、高見沢さんも弱くないんだけどね… その言い方はどうなのだ、正太郎?
それを指摘されて、いきなり正太郎を剥いちゃって、寝間着に着替えさせ、布団に押し込める高見沢さん。少年探偵もこうなると形無しです。
しかも極めつけが絵本ってどうよ。
正太郎、「せめて六法全書にしてくださいよ」って、恐ろしい子ッ!!!
高見沢さん、逆に質問です。「何で村雨と自分のことを訊くのか」と。
すると正太郎は自分の周りでいろいろなことが急激に変わっていると言い出しました。
黒龍丸の事件を境に、敷島博士はまさかの自殺から行方不明に、大塚署長も更迭され、敷島重工も変わってしまったと言うのです。
それに自分が村雨(前回まで呼び捨てだったのに今回から「さん」付けです)と一緒に住むのも変だと言う正太郎。
その間に、いつの間にか暗くなって、高見沢さんは布団に突っ伏して寝ちゃいました。第6話とか7話でもそうだったんだけど、腰を悪くするよ、高見沢さん?
立った正太郎はカーテンを閉めに行き、いちばん変わったのは、自分と金田博士のことかも、と思います。以前のように父を立派な科学者として尊敬する気持ちが失せてしまったことを言っているのでしょう。それも濡れ衣なんだと、正太郎が知るのはいつのことか…

その頃、見つかった大塚所長は銃をつきつけられて、どこかに連行されるところですが、相手はやっぱり、あのクロロホルムそっくりの監視員一人です。にやにや (・∀・)
やがて工場の奥、と思しきところで止まらされる大塚所長。
「ここで始末をつける気か」と言うと、帽子を取った監視員は笑いながら「こんなに太ったネズミがいたとはな」と言ってます。
さすがに大塚所長も相手がクロロホルムだとわかるとびっくりです。

そして、通風口と思われる抜け道を通り、どこかへ向かう二人。
クロロホルムが敷島重工に潜入していたのは官房長官の依頼ででした。あ、そっか。この人のこと、忘れてたけど、警察署長はないがしろにしていいのか? 優秀な部下がいるのか?
しかし大塚所長はクロロホルムが工場内の抜け道を知っていることをいぶかしみます。そりゃあ… にやにや (・∀・)
そのうちにクロロホルムが指したのは、大量の… ぬこの目?

一方、その頃の黒部ロボットレースでは次々に参加したロボットが破壊されるという異常事態が発生していました。
地上のロボットを破壊したのはファイア2世、空中のロボットは… どっちにしてもPX団のロボットなんでしょう。普通にレースをやっても勝てるんだろうに、わざわざ対戦相手を破壊するのは周到というか、肝っ玉が小さいというか、実は自信がないっていうか… たぶん全部!

その映像を麓の宿屋で見守るベラネードとビッグファイア博士は鍋、カニチリを挟んで祝杯をあげてます。
「今後とも我が敷島重工をごひいきに」と揉み手のビッグファイア博士に頷くベラネードでしたが、「ひとつ気になることがある」と言い出します。
それは相変わらず行方不明の太陽爆弾の起爆装置です。
ビッグファイア博士はバギュームが失われた以上、出てこようと役に立たないと言ったのですが、さすがに世界を牛耳る財団の支配者だけあって、ベラネードは慎重です。
でも、それも「そんなことは気にせんでも」と流して、ルームサービスを頼んじゃうビッグファイア博士。というか、こんな田舎の民宿にルームサービスなんて気の利いたものがあるのか… まぁ、金さえ出せば、いいのか。
それでも心配そうなベラネード。そういう点では自分の力に過信しないだけビッグファイア博士よりも手強そうな相手だとも言えます。
その外でレースに出場したロボットたちの持ち主に質問攻めに遭ってる官房長官。いくら黒部渓谷を通り抜けるとはいえ、帰ってくるのが遅いと言われてます。そこに報道陣まで混じってレースに妨害でもあったのかとか言われてる模様。
でも官房長官は中腹の工事小屋から煙が上がっているという報告を受けているにもかかわらず、「何とか調べるから」と言葉を濁します。このおっさんも、こう心配事が続いては胃に穴でも空きそうですが、あんまりそういう神経の細そうな人物には見えんのだよなぁ… 言ってみれば、大塚所長の胃にストレスで穴が空くのがあり得ないだろ!みたいな感じで…

そうとは知らずにお土産を選ぶ村雨健次。手にしているのは温泉饅頭ですので、どうやら高見沢さんの言葉はちゃんと伝わっていなくても、高見沢さんがペナント<<(越えられない壁)<<食べ物であることは理解してそうです。にやにや (・∀・)
しかし彼もトラブルを嗅ぎつける嗅覚は鋭いので、こんな時にベラネードやビッグファイア博士が沈黙してるのはおかしいと感づきます。

当の2人は鍋を食べきって満足げ、ベラネードはそろそろ休むと言い出したところでした。
ビッグファイア博士が「まだいいじゃないか」と引き留めるとノックした者があり、ルームサービスはまだ着いていなかった模様です。
ところが現われたのはニコポンスキーだったのです。

その様子を陰から見ていた村雨健次。
そこにルームサービスを持ってくる仲居さんの姿を目にして、村雨はある作戦を思いつきます。

そして正太郎と、いつの間にか布団に入って休んでいる高見沢さんちを大家さんが起こしにかかります。また電話か?
電話の相手は官房長官でした。

いまだ夢見心地の高見沢さんでしたが、ばたばたと正太郎にたたき起こされます。
何と! 官房長官は正太郎を鉄人とともに召喚したのです。どうやらロボットレースが不審なことになってきたので、偵察を頼んだ模様です。うーん、安直なおっさんだ…
もちろん高見沢さんは止めようとしますが、正太郎は修理も途中の鉄人を起動し、カメラも持って行く気満々です。
とうとう出発直前の鉄人に高見沢さんまで乗り込んでしまいました。

そしてニコポンスキーはベラネードとビッグファイア博士を銃で脅し、「君たちはちょっと派手にやり過ぎた」と言ってます。
「このままでは商売どころではなくなる」と言って、テレビに映ったのはブラックオックスだったのです。
それを迎え撃つファイア2世。
ところが実力はブラックオックスのが上でした。
ビッグファイア博士は「ここからでは上手く操縦できない」とか言い訳してますが。
するとニコポンスキーは驚くべきことを言い出しました。「せっかく例の設計図を渡したのに、できあがった品をベラネードに横流しするからさ」って、どのロボットのことだ〜?? 大塚所長とクロロホルムが敷島重工で見つけたブラックオックスのことか? となると、このニコポンスキーの中身はあっちか…
「彼を改造してファイア2世を作った」と言ってるのを見ると、ブラックオックスとは似ても似つかないなぁ…
装甲を壊されたファイア2世から出てきたのは鉄人を痛めつけた例のロボットです。あ、なるほど、ここにつながるんだっけ…
「だから、わたしにはあれの弱いところは手に取るようにわかるのさ」と勝ち誇るニコポンスキー。「なにせ、あれを設計した不乱拳博士とは昵懇の間柄でね」と言うので、やっぱり、例のグラサン男は不乱拳博士に殺されてはいなかった模様です。それにしても、ぬことは似ても似つかんもんを作ったのぅ… 自己顕示欲は高いからなぁ…

ここで舞台が大量のブラックオックスを見つけた大塚所長とクロロホルムに移ります。
「まさかこんなことになっていようとは…」と歯ぎしりするクロロホルム。中身があの人ですからネ!

その顔がニコポンスキーとダブって、戻ります。
ベラネードは銃を出し、ニコポンスキーと撃ち合いになりそうになりますが、そこに仲居さんに扮した村雨健次登場。前髪が全然ごまかせていないんで、村雨だってばればれなんですが?
でも気づかれないで、村雨は注文されたビールを置き、テレビにブラックオックスが映っているのを見ます。ていうか、これ、テレビじゃないですよね? こんな映像が日本中のテレビで流れたら、ベラネードにもビッグファイア博士にも都合が悪いわけだし。テレビにかこつけた受信機と見ましたが。
そして、黙っていればばれなかったものを、なぜか口に出して、「工場爆破の」と言ってしまう村雨健次に、ベラネードが銃を突きつけます。もう、健ちゃん、うっかりすぎ。
ニコポンスキーも「怪しいだ。顔を見せてみろ」と言ってますが、まだ女に見えるの、あなたたち…
覚悟を決めて村雨が立ち上がると、ビッグファイア博士がテレビを見て叫び声をあげました。
ファイア2世が谷底に落とされたのを見たのかと思いきや、画面に映っていたのは鉄人28号だったのです!
このままでは全てがばれてしまう、とベラネードが慌てた隙に逃げ出す村雨健次。かつらは置き土産です。
まんまと逃げ出した村雨に、ニコポンスキーも「ここらでオックスも退場」と言って退室します。
ベラネードはニコポンスキーを追おうとしますが、ビッグファイア博士に「こちらも逃げねば」と言われちゃいます。ブラックオックスに喰らった一撃でファイア2世の操縦電波の受信装置がいかれたようです。まぁ、装甲もむかれたし、頭なんかむき出しだしな…

そして、累々と続くロボットたちの残骸を眼下に飛んでいく鉄人。猛吹雪なのに、正太郎と高見沢さんの格好は薄着すぎると思うんですが…
ロボットたちの残骸を見て、驚く2人は、その先に例のロボット、ファイア2世の中身を見つけます。
ファイア2世は崖にぶら下がっていましたが、とうとう落ちてしまいました。
正太郎はそれを助けます。まぁ、大事な証拠ってことで?
そのとおり。正太郎が持ってたのはカメラじゃなくて通信機でした。それで官房長官に連絡、官房長官もヘリに乗り込んで東京へ戻ることになります。しかし、かなり軽装のヘリなんですが、雪にもかかわらず飛ぶってことは、大した吹雪じゃないのかな…
そこに押しかけた村雨健次。マイクをひったくって、正太郎に「東京でおとなしくしてろって言っただろう!」と説教です。
これに謝る高見沢さん。
でも正太郎はあのまま放っておくわけにはいかないし、このロボットを調べれば、本当の犯人がわかるかもと主張します。
これに官房長官が同意、敷島重工に運んで一気に調べようと言おうとしますが、村雨は「黙れ! 何かあったらどうする? お高ちゃんを巻き添えにして」と、どっちを心配してんだかわからない台詞です。にやにや (・∀・)
そこで正太郎、最大出力で鉄人を飛ばします。そんなに速かったら、凍えちゃわないんだろうか?

一方、その無線を盗聴していたベラネードとビッグファイア博士も東京へ急ぎます。敷島重工に行かれたら、全てがばれておじゃんだと言うベラネードに、ビッグファイア博士はファイア2世の操縦器を直すので一生懸命です。
でも「却って好都合かも」と言うビッグファイア博士。「あそこには彼らがいるではないですか」と言った彼らとは、息のかかった監視員のことでしょうか? 一応、クロロホルムと大塚所長が忍び込んでいるけど、二人だけではなぁ…

その時、敷島重工にサイレンが響き渡りました。
それに呼応するかのように立ち上がるブラックオックスたち。彼らって、ロボットのことか?

正太郎たちは東京へ急いでいました。
高見沢さんは捕まえたロボットが飛べないことを知り、もっとゆっくり飛べないかと言いますが、正太郎は「一刻も早く誰が作ったのか調べないと」とかたくなです。しかも高見沢さんが「でも」と言うと「でもって何ですか?!」と怒鳴りつけちゃう正太郎。意固地になってるなぁ、まずい…
正太郎は「じっとしてろなんて冗談じゃない」と言います。雪山で見た壊されたロボットたち、あれが正太郎の正義感を刺激してしまったのでしょう。それに父の罪を償うべきという焦りもあると思います。彼にはメンテのおじさんたちが語る金田博士の人柄は信じられないのでしょうか? 会ったこともない父よりもビッグファイア博士の言うことを信じると? 大塚所長がさんざん彼を罵っているにもかかわらず? まずい状況ですよ、正太郎。ここら辺が原作と違って心は子どものまんまな正太郎、なんでしょうかね。視野が狭いっていうか…
でも、話しているうちにとうとう涙まで浮かべちゃう正太郎。やっぱり父の罪を償うためのようです。と思ったら逆で、正太郎は父の無実を信じていました。あの恐ろしい太陽爆弾を父が作るはずがないと言います。どうやら「ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日」の大作とは事情が異なるようですな…
ところが、捕まえたファイア2世が暴れ出しました。どうやら操縦器が直ったようですよ?
それで鉄人も大きく揺れてしまい、高見沢さんが滑り落ちてしまいました。一応、正太郎ともども命綱はつけてますが、時速何kmで飛んでるのか、その状態で空中遊泳はちょっとやばいでしょう。
もちろん村雨健次がこれに気づかぬはずがありません。
ですがパイロットは敷島重工はもうすぐだって言ってます。

外に出てきたクロロホルムと大塚所長は飛んできた鉄人を見かけます。

高見沢さんを手の上に引っ張り上げた正太郎は、そこでファイア2世を落とし、鉄人も川に着陸させます。
そこで高見沢さんを下ろすと、ヘリも遅れて着陸、村雨が走ってきました。第一の心配が高見沢さんてのが村雨の変節を象徴するようでにやにやなんですが、正太郎と鉄人はファイア2世の方へ向かいます。
それを止める村雨とクロロホルム。
ところが正太郎は言うことを聞きません。
大塚所長も「そっちにはとんでもない奴らが」と言って止めようとしますが、正太郎は「もう少しだ」と言って、何がとんでもない奴らなのか確認せず、ともかくファイア2世を倒す目的に邁進してしまいます。
そうしなければ父の罪は晴らせないと言う正太郎。ちゅうか、どっちなんだ、おまい? 父の罪は信じてないんじゃなかったのか? 信じてないから行動するのか? 信じてないから何もしないというわけにはいかんのか?
そこにビッグファイア博士が到着します。
ファイア2世を落としたのは敷島重工だったので、「ここはわたしの工場だ」と主張するビッグファイア博士に、正太郎は「ここは敷島博士の工場だ。出ていくのはおまえたちの方だ」と返しますが、聞いているベラネードもビッグファイア博士も余裕の顔です。つまり、そこにいる多数のブラックオックスがいれば、鉄人も大したことないと思っているのか…
川の中を進んでいくうちに鉄人を止めたものがありました。
驚く正太郎、そこに現われたのこそ、例のブラックオックスたちだったのです。
さすがの鉄人も数で抑えられてはかないません。
さらに対岸に現われる無数のブラックオックス。村雨たちのいる側にも現われます。
ビッグファイア博士の笑い声が響き渡ります。「どんなことになっても知らないよと言っただろう」と言って。
そして、ビッグファイア博士はヘリから降りて、ファイア3世を紹介します。
ファイア3世は鉄人に迫ります。ブラックオックスもファイア3世もそうですが、飛ぶことはできないので、最悪の場合は飛んで逃げるのか、正太郎?
村雨は正太郎に逃げろと叫びますが、正太郎、この期に及んで動けません。
とうとうファイア3世は鉄人を捉えました。
開けられる鉄人の胸部。そこに正太郎は信じられない物を見ます。
失われたはずの太陽爆弾の起爆装置がそこにあったのです! それも鉄人の心臓として。
驚く官房長官、大塚所長。
言葉もない村雨と高見沢さん。
一人、結果を予想していたように歯ぎしりするクロロホルム。にやにや (・∀・)
ベラネードも驚き、ビッグファイア博士は一人高笑いします。

次回に続く!

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陸軍登戸研究所

監督:楠山忠之
見たところ:新百合ヶ丘
2012年、日本

明治大学の生田キャンパスが広がる川崎市の生田丘陵に、戦時中、陸軍の極秘研究を行う第9科の研究所があった。そこで研究されていた風船爆弾、偽札などを中心に生存者の証言を追った長編ドキュメンタリー。

実際にそこで働いていた男性、事務員として勤務していたという女性、学徒動員され風船爆弾を作っていた当時の女学生、そして夫がこの研究所の実力者で戦後、後妻となり、夫の記録を書くのを手伝わされていたという女性… とまったく多岐にわたる関係者の証言です。このうち、6人の方が映画製作中に鬼籍に入ってしまい、先日見た「隠された爪跡/払い下げられた朝鮮人」も、これ以上、製作が遅かったら、多くの人がお亡くなりになっていただろうと思っただけに、この映画もあと10年早ければ、もっと多くの証言が得られたろうになぁと思うと、戦後68年の無為さはもったいないと思いました。

3時間と大作ですが、日本人が犯した罪を是非、知ってほしいと思います。

それにしても、学徒動員した女学生や国民を腹ぺこにさせておいて、自分たちは美味い物を毎晩のように食べていた士官を見て「この戦争は負けると思った」と言っていた元女学生のおばちゃん、ナイスな発言!

研究内容が、それほど役に立っていないように思いますが、この当時は真面目にやってたんだよ、きっと… というか、日本の場合、どうしても資源がない!からスタートするので、必然的に向かう方向が決まっちゃってるような気がする。風船爆弾に1兆円の予算をかけて、アメリカに届いたのは1割って、それ、無駄だよね? 殺したのが6人、原爆の製造を3日遅らせたって、それって成果として胸を張れるような数字じゃないよね?
そんなばかばかしさとは裏腹に、あの731部隊も出てくる辺り、何とも侮れないですよ。

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