日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。
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いつの間にか「デビルマンG」終わっておったよ。
そして「車田水滸伝」って… 画面が何か粗いんですが… こんな汚い漫画を描く人だったけ、高河ゆんって? ちゅうか中表紙の絵、ひどくないかこれ?
監督:チャン=フン
出演:カン中尉(シン=ハギュン)、キム中尉(コ=ス)、シン大尉(イ=ジェフン)、ナム二等兵(イ=デビッド)、オ軍曹(リュ=スンス)、ヤン曹長(コ=チャンソク)、ヒョン中隊長(リュ=スンリョン)、ほか
2011年、韓国
朝鮮戦争にまつわる話だというので、興味を覚えて見てみました。たぶん、実際はもっとひどいんでしょうけれど、これでも十分ひどい、そんな映画でした。
朝鮮戦争末期、南北の境界線に位置する通称エロック高地は、毎日のように陣地を奪い合う激しい戦いが続く激戦区であり、その戦いは2年以上も続いて停戦協議が難航を極める1つの理由ともなっていた。
1953年7月27日、午前10時、停戦協定が結ばれた。だが、その実効は12時間後、停戦を知って安堵したのもつかの間、最前線の兵士たちに新たな戦闘命令が下るのだった。
いろいろと調べたら、舞台は実在の場所ではないそうですが、「停戦協定は12時間後に実効される」という、わしらにしてみれば、おかしいやろそれ!!!な話は実話だそうで、そこが映画の主題でした。
ただ、そこに至るまでの最前線で戦う兵士たちの物語というのは、韓国映画らしく緩急つけた展開で飽きさせず、ワニ部隊という、特殊なようで、そこにいる兵士一人ひとりは全然英雄でも何でもない、私たちの隣にいてもおかしくない人間だったという流れはなかなか好みでした。でも、そこにいる兵士たちのそれぞれの事情なんかを見てみると、やっぱり隣りにはいそうもない、戦争という狂気に呑み込まれた特別なものを抱えていたりして、そんな彼らの痛ましさに見ているこっちの胸も痛くなるのでした。
ヤン曹長は日帝時代、つまり日本が朝鮮半島を植民地にしていた時代から抗日軍にいて戦ってきたという歴戦の猛者です。誰よりも戦うことの空しさと大切さと苦しさを知っていて、誰よりも生きて帰りたかったろうに、と思いました。
シン大尉は中隊長のいないワニ部隊(「ワニのように強い」ということで国連軍につけられたあだ名です)の最高責任者ですが、まだ20歳そこそこの若者で、とてもこんな戦場にいるようには見えない線の細いところがあって、自らの痛みをモルヒネでごまかしています。でも、その裏には、かつて仲間を見捨てて撤退しなければ生き延びられなかったという過去があり、壮絶な戦場をくぐり抜けているのです。
そしてワニ部隊の実質的なリーダーであるキム中尉は、主役のカン中尉の親友でしたが、2年前に生き別れになっており、その時は心優しい臆病な青年だったのに、ワニ部隊に配属されたことで激戦をくぐり抜け、別人のような猛者になっているのです。シン大尉にとっては大切な「兄貴」であり、キム中尉が亡くなった時にモルヒネでごまかそうとする大尉をカン中尉は「泣いた方がいい」と言って止めるのでした。
ワニ部隊の中隊長が殺されたってんで、その調査のためにワニ部隊にやってきた(表面上は失言のための左遷)カン中尉は、ワニ部隊のことをろくに知りません。でも、そこにいて、ともに戦っていくうちにワニ部隊の味わった地獄を知ることになります。言ってみれば、わしら視聴者と同じ視線でワニ部隊を見ている狂言者の役割というわけです。
ほかにも片手のない少女とその兄という戦場には不釣り合いな孤児がいたり、シン大尉がモルヒネを使うきっかけになった殺戮された小隊のただ一人の生き残りなんだけど精神を患っちゃったので(精神病で退役は恩賞が出ないとかの理由で仲間たちは彼がワニ部隊にいることを黙認している)孤児の面倒をみるぐらいしかできないおじさんがいたり、カン中尉と一緒にやってきた新米の兵士がいたり(歌が上手い)と人物も多彩。
正直、わしは「プライベート・ライアン」を見た時は、ライアン2等兵を助けるために1つの小隊が全滅するという話で、それもライアンが兄弟の中で最後に残ったからとかいう理由だったと記憶しているのですが、ライアン一人のために小隊全滅とかどういう理屈だとしか感じた覚えがないので、あんまり戦争映画としては評価してなかったりするんですが、朝鮮戦争の生々しい痛みという意味では、この映画の方がずっとおもしろいというか、そんなんありかよ!!な展開でしたが、いい映画だったなと思いました。
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