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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝

監督:ツイ=ハーク
出演:ジャオ(ジェット=リー)、リン/ジャオ(ジョウ=シュン)、ユー督主/フォン(チェン=クン)、グー(リー=ユーチュン)、チャン(グイ=ルンメイ)、スー(メイヴィス=ファン)、ほか
2011年、中国・香港

ジェット=リーの主演映画は多いので、たきがはのチェックからぼろぼろ漏れております。今作は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズでタッグを組んだツイ=ハーク監督との14年ぶりのアクション映画で、初の3Dだそうです。

明の時代の中国。東廠と西廠に別れた宦官たちの横行は民を苦しめ、義勇軍を生み出していた。特に西廠の督主である宦官のユーは、貴妃の権威を傘に義士のジャオを殺そうと企む。貴妃の命で皇帝の子を身ごもったという官女スーを追うユーだったが、ジャオと名乗る女侠客に阻まれる。スーを安全な場所まで届けると言ってジャオは砂漠の真ん中にある龍門という宿屋兼居酒屋に立ち寄るが、ユーの手はそこにまで及んでいた。それに加えて砂漠の中に埋もれた宝を狙う盗賊、本物のジャオまで現われ、事態は混沌としていく…。

と粗筋に書きましたように、主題が弱いです。タイトルの「ドラゴンゲート」は前作にも出てきた宿屋兼居酒屋で、女侠客のジャオは本名をリンと言い、ジャオとは恋人同士のようなんですが、前作を観ていないので、そこら辺の事情がわけわかめな上に、最初は悪政を敷く宦官たちを討とうとする義勇軍の話かと思っていたら、ドラゴンゲートに移動した辺りで宝探しの方に主体が移っちゃって、結局、何がしたかったのか、よくわかりませんでした。いくらジェット=リーとはいえ、竜巻の中で戦うのも無理があったような… ユーは何か特殊能力でも持ってそうな描写でしたが、特にそれで苦戦するという展開にもならず、登場人物もごちゃごちゃしていて(それでも終盤のユーの部下対盗賊&ジャオの連合軍という戦いでごっそり整理されちゃうんですが)一人ひとりの描き方が弱いように感じました。

ツイ=ハーク監督とのコンビだとやっぱり「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズが圧倒的に面白かっただけに、ちょっと残念。

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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聖なる嘘つき(何度目か)

監督:ピーター=カソヴィッツ
原作:ユーレク=ベッカー
製作総指揮:ロビン=ウィリアムズ
出演:ジェイコブ(ロビン=ウィリアムズ)、キルシュバウム医師(アーミン=ミューラー・スタール)、リーナ(ハンナ=テイラー・ゴードン)、ミーシャ(リーブ=シュライバー)、コワルスキー(ボブ=バラバン)、フランクフルター(アラン=アーキン)、ローザ(ニーナ=シマーシュコ)、ほか
見たところ:うち
1999年、アメリカ

わしが思うところのホロコースト物・二大傑作の一本(もう一本は「灰の記憶」)であり、ロビンさん追悼で観ました。

「笑ってごらん、命をかけて…」というこの映画のキャッチフレーズが、喜劇俳優だったのに鬱病を患い、ご自分の命を絶ってしまったロビンさん自身と重なって初っぱなから涙涙の連続でした。

基本的にこの映画は、ひょんなことから嘘をついてしまったパン屋のジェイコブが、閉じ込められたゲットーで友人たちや知人、強制収容所送りの貨車から逃げてきたリーナたちに、そして時としてジェイコブ自身に希望を与えるために嘘をついていくという話なので、ホロコースト物としてはユーモア色が強いんですよ。冒頭からしてヒトラーの命日=ユダヤ人の祝日とブラックユーモア満載で、人はこんな絶望的な状況の中でもユーモアによって心を支えていくことができるというのが、一人として偉人や英雄のいない、この映画の主要なテーマなわけです。ただ、ジェイコブも言っておりますように「俺が発明した物はジャムパンだけだ。それとポテトパン」なので、ついている嘘もいつばれないかとはらはらして観ているんですが、そのうちに、みんな、ある程度はジェイコブの言うことが嘘だと疑いつつも、でも心のどこかで本当だと信じたく、希望をつないでいるというのがわかってきて、個性豊かな登場人物たちが愛おしく、身近になってくるのです。

何かというと、すぐに暴力を振るうゲシュタポはいたけれど、それでもまだわずかばかりの自由と望みのあったゲットーでの生活は「皆殺しのハートロフ」と異名を取る指揮官の就任で急速に死へと進められてしまいます。
心臓を患うハートロフの治療を断り、死を選ぶキルシュバウム医師。
そのことに激怒したハートロフは、ゲットー内でまことしやかにささやかれる「ラジオがある」という噂の元を絶つべく、大規模な捜索を開始させますが、それはすなわち、ゲットーでの生活の終わりと強制収容所へ送られることでありました。

10人の人質を取られ、ジェイコブは親友コワルスキーに事実を打ち明け、自ら出頭します。ですがジェイコブの手元にラジオはないのです。たった1台きりのラジオは、ジェイコブがラジオを持っていると勘違いしたフランクフルターによって壊されてしまったのですから。
ジェイコブはゲシュタポの本部でラジオを聞いたことを正直に話しますが、ゲシュタポと取引をできるほどではありません(この時、ジェイコブにうっかりラジオを聞かせてしまったゲシュタポの士官が、キルシュバウム医師には尊敬の念で当たるというのが妙に人間臭いです)。

広場に集められた人びとの前に引き出されるジェイコブ。
拷問を受けた痛々しい姿を見つめるリーナ、ミーシャ、フランクフルターたち。
ジェイコブは何かを言おうとしますが、何も言えず、ただ困ったように笑って皆を見つめるばかり。ゲシュタポの命で皆に「ラジオはなかった。ソ連軍のことも嘘だった」と言わされるはずだったのですが、ハートロフにも微笑みかけたジェイコブは、その場で射殺されてしまいました。

と、ここで終われば、他愛もない悲劇、多数のゲットーを襲った無数の悲劇に過ぎないと思うのですが、この映画のどんでん返しは誰もが、当のジェイコブさえ信じたくて信じられない嘘が真実になったところで来ます。

収容所に向かう列車を止めるソ連軍の戦車。そこに流れ出す「ビヤ樽ポルカ」の軽快なメロディ。ジェイコブがリーナを励ますために躍ったポルカです。
ジェイコブが命をかけた嘘は、こうして最後に真実となって仲間を救ったかもしれない。その希望に、わしは毎度、涙があふれてしまうのです。

ロビンさんの冥福をお祈りします。

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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追悼 ロビン=ウィリアムズさん

まさかの自殺とは… ・゚・(つД`)・゚・

あなたの笑顔が好きでした。ロビンさん…

追悼に「聖なる嘘つき」観よう… 。・゚・(ノД`)・゚・。

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白蛇伝説

監督:チン=シウトン
出演:法海和尚(ジェット=リー)、素素(ホアン=シェンイー)、許仙(レイモンド=ラム)、青青(シャーリーン=チョイ)、能忍(ウェン=ジャン)、雪女(ビビアン=スー)、ほか
見たところ:うち
2011年、中国・香港

中国の伝奇アクションかと思って観ていたら、途中から主役が白蛇の化身・素素(スースー)と医者を目指す青年・許仙(シューシェン)の恋話になり、法海の弟子の能忍も蝙蝠の妖怪に変身させられたりとめまぐるしい展開でした。許仙への愛を貫こうとする素素を法海がこらしめる終盤はちょっと悪役っぽかったりして、ジェット=リーが主役とは言い切れない感じです。
海洋天堂」で大福役をやってた文章さんが弟子の能忍だったとは気づきませんでしたよ。

妖怪退治を生業にする金山寺の高僧・法海は弟子の能忍とともに男をたぶらかす雪女を封印する。さらに町に向かい、人の血を吸って干からびさせてしまう蝙蝠の妖怪を退治しようとするが、能忍が血を吸われてしまい、蝙蝠の妖怪に変身してしまった。その頃、山で薬草を採る許仙を助けたことで一目惚れした白蛇の化身・素素は、町に下りて許仙と結ばれるが、その妖気を察した法海に狙われる。許仙に宝刀を渡し、一度は素素に致命的なダメージを与えることに成功した法海だったが、素素を愛する許仙は彼女を救いたい一心で金山寺の雷峰塔にあった秘薬・仙草を盗み出してしまうが、逆に仙草が封じていた悪霊に取り憑かれてしまった。仙草のおかげで元気になった素素は許仙を取り戻そうとするが、彼女が妖怪だと言うので許さない法海と激しい戦いになってしまう。

和尚さん、妖怪に厳しいです。素素と許仙の愛ぐらい赦してあげてもいいんじゃないかと思いましたが、最後まで赦してあげません。ただ、それで負けちゃって、自分の過ちに気づいてから、さらなる力を得てパワーアップ、最終的には素素を封印してしまいます。

素素は許仙への思いは一途ですが、何しろ巨大(普段の移動は5メートルくらいだが最終決戦時には数十メートル)な大蛇です。法海和尚に追い払われてしまい、許仙恋しさで金山寺を水攻めにします。女は怒らせると怖いんだよ、和尚… (´・ω・`)
でも、許仙のために自分の精気を薬に吹きこんでパワーアップさせて、民衆を助けるのを手助けしてあげたりと基本、いい子です。結ばれてほしかったのですが残念。

許仙は素素の妹・青青(チンチン)の悪戯で、山に薬草を採りに来た時に湖に落とされてしまいましたが、そこを素素に助けられました。なにしろ、湖に落ちた時には気絶しており、その後、素素の口移しで呼吸ができるようになったけど、次に目覚めた時には一緒に来た仲間に助けられており、素素のことは誰も気づいてなく、許仙も彼女の顔を覚えていないといううっかりさんでしたが、町で素素に再会した時に覚えていなくても彼女のことを思っていたことが発覚、今度は素素自身に湖(町が西湖のほとりにある)に落とされ、また水中で口づけ、やっと素素だと気づいて、幸せなカップルになります。
ただ、中盤、素素に端午の節句でもらった蛇や虫避けの酒を飲ませたり、法海和尚に襲われて、大蛇の本質(大きさはまだ10メートルない)を露わにしてしまった素素に1000年の宝刀をぶっさしてしまったりとけっこううっかりさんな一面も。
でも、素素の正体が白蛇の妖怪だと知らされても、深傷を負った彼女を助けようと仙草を取りに行く辺りはなかなか誠実な感じですし、「仙草は火にも燃えない」というネズミの妖怪の言葉を思い出し、身体中に張りついた凶暴な薬草に火をつけて仙草を見つけ出すとか、知恵者なところもグーです。
しかし、仙草を盗み出したために、雷峰塔に仙草で封じられていた悪霊に取り憑かれてしまい、法海の企みで素素のことも忘れてしまったりとうっかり要素はやっぱり強かったりしましたが、最後の最後で素素を思い出したけど、彼女は雷峰塔に封印というクライマックスでした。でも、その後、医者になるのを止めて、雷峰塔の前で掃き掃除をしていたので、少しでも素素の傍にいようとするところなんかはこのカップル、赦してやんなよと思わなくもありません。

香港映画らしい派手なアクションでお気楽に楽しめる一本でした。

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灰の記憶(再び)

監督・脚本:ティム・ブレイク=ネルソン
原作:ミクロシュ=ニスリ
出演:ホフマン(デヴィッド=アークエット)、ニスリ(アラン=コーデュナー)、ムスフェルド軍曹(ハーヴェイ=カイテル)、ダイナ(ミラ=ソルヴィノ)、アブラモヴィッチ(スティーヴ=ブシェミ)、ローザ(ナターシャ=リオン)、サイモン(ダニエル=ベンザリ)、ほか
見たところ:うち
2002年、アメリカ

わし的ホロコースト物の二大傑作(もう1本は「聖なる嘘つき」当然)です。わしは、8月は原爆の日や日航忌や何より敗戦記念日があるので鎮魂の月という印象が強く、あの戦争にまつわるような映画が観たくなるので借りました。ついでにジェット=リーの新作も1枚。

相変わらず救いのない展開でしたが、わしが絶望したのは彼ら・彼女らが押しつけられている運命に対してではなく、日本人として、わしは加害する側に立っているんだという事実に対してでした。あの時代、ナチス・ドイツと同盟国だった日本人が、ああして迫害され、戦おうとしていたユダヤの人たちが「可愛そうね」と観ているだけではもういけないのだと思いました。

確かに日本には2発の原爆が落とされ、その前後にも空襲で大勢の人が亡くなるという被害者としての一面もありますが、もうそれだけでは済まない、自らの加害の歴史に向き合い、刻一刻と時間を失いつつある被害者の方々に謝罪しなければならない。その上で日本中の全ての叡智を結集してフクイチの吐き出す放射能を封じ込める方法を見つけなくちゃ、この先、日本が世界の一員として歩む未来は見えないんじゃないかと思いました。

やれロボットだ、やれ人工衛星だと浮かれて、テレビでは連日のように「日本の良さ」だのを伝えるような自慰番組を流している場合ではないのだと思うのです。

眼球を失った落ちくぼんだ眼窩で死者が訊ねます。「おまえたちは何をしたのか、何をするのか、何をしようとしているのか」と。
それはホロコーストで命を奪われたユダヤ人やロマたちであり、アジアで殺された民衆であり、原爆や焼夷弾を落とされ、火炎放射器で焼かれた日本人自身の姿でもあるのだと思います。

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