監督:ジュゼッペ=トルナトーレ
出演:少年トト(サルヴァトーレの愛称)(サルヴァトーレ=カシオ)、青年トト(マルコ=レオナルディ)、サルヴァトーレ(ジャック=ペラン)、アルフレード(フィリップ=ノワレ)、若い頃のエレナ(アニェーゼ=ナーノ)、エレナ(ブリジット=フォッセー)、若い頃のトトの母(アントネラ=アッティーリ)、トトの母(プペラ=マッジオ)、神父(レオポルド=トリエステ)、少年ボッチャ()、青年ボッチャ()、中年ボッチャ()、パラダイス座支配人(エンツォ=カナヴェイル)、劇場の案内人(レオ=グロッタ)、アンナ(イサ=ダニエリ)、ほか
見たところ:うち
イタリア、1988年
著名な映画監督となった中年男性が故郷シチリアでの、映画に魅せられた少年時代、家庭の違う女性を愛した青年時代を回想し、心の傷を癒していく物語。
なんですが、少年時代と青年時代の回想シーンが大半を占めていたので、てっきりアルフレードの葬式で終わりかと思ったら、その後も長い。落としどころはどこだろうと思って見ていると、エレナそっくりの若い女性(おそらく二役)と会い、町にエレナがいることを確信したサルヴァトーレは彼女を尾行して家を突き止め、その主人がシチリア時代の悪友ボッチャだと知ります。
で、ボッチャの本名から電話帳で探して家にかけ、エレナと再会するのです。で、ここは「
ひまわり」のように愛を確かめ合う2人でしたが、エレナには家族があり、きっぱりと別れを告げられてしまいます。サルヴァトーレはまだエレナに未練があり、家族を持っていませんが、実はそう仕組んだのは村から出ていくように告げたアルフレードだったことを知らされます。でもエレナに諭されるサルヴァトーレはローマに戻り、監督に戻ります。そして、アルフレードが遺したフィルムを映写室で見たサルヴァトーレは、それがかつて映倫を担当していた神父によって切るように命じられたキスシーンのフィルムをつなぎ合わせたものだと知るのでした。
で幕。
で、例によってキャストとかを捜してWikipediaを見たら、この映画、イタリアで発表したオリジナル版、海外で上映した短縮版、さらにディレクターズカットの長い版がありまして、わしが見たのはオリジナル版だったわけです。で、どうしてこう三種類もあるのかと言うと、オリジナル版を海外で上映したら評判が芳しくなかったのでラストのエレナとの再会シーンとかを削ったらしい。確かにアルフレードの葬式で感動していたら、まだ続いたので、わしも拍子抜けしたのですが、エレナとの再会を見ていたら、サルヴァトーレ、トトは、決して納得してシチリアを離れたわけではなかったのですね。愛するエレナが急にシチリアを離れてしまい、行方が追えなくなってしまったのです。で、そのために結婚もしていなかったのですが、それで上のあらすじで「心の傷を癒していく」と書きました。まぁ、感動の後に持ってきたので冗長に写ったのかもしれません。
映画が好きで好きでたまらないトトに共感して、そこでまとめた方がすっきりしてたかもしれませんなぁ。
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