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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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東西 緑のたぬき食べ比べ

ずいぶん間が空いてしまいましたが東西食べ比べシリーズ第2弾です。

前回は東のどん兵衛に軍配が上がった東西どん兵衛食べ比べ。

今回は掻き揚げ以外は味に差のつきそうにない、つまり純然たるおつゆの味で比較できそうな緑のたぬき対決です。

↓ 左が関東、右が関西で購入した物。わかりやすく関西のパッケージには「関西」の文字入り。



↓ 封を切ったところ。スープの袋が色違いという以外にこれといって目立った違いはありません。



↓ スープを開けたところ。写真だと区別がつけづらいですが、関西の方が若干色が薄め、と言えなくもない。かもしれない。



↓ 3分経ったので開けました。正直、そばのせいでスープの色がわかりませんが、レンゲに取ってみたら、はっきりわかりました。関西の方が薄い色です。



食べてみたところ、予想どおり、かき揚げの味がスープの邪魔をすることはなかったので普通にスープ東西対決となりました。

わしはどっちもそれなりに美味しいと思いましたが、一緒に食べた母が「東のが美味しい」と言いまして、軍配は東に上がった格好に。

赤いきつねを買ってこなかったのがつくづく悔やまれる展開ですが、今度、GWに関西に行く予定なので、その時に買ってこようと思います。

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パンセⅠ

パスカル著作集第6巻。ブレーズ=パスカル著。田辺保訳。教文館刊。

永井隆博士の「ロザリオの鎖」を読んだ時に、唯物論者だった博士がパスカルの「パンセ」を読んでキリスト教信仰に目覚めたと書いてあったので、どんなものかと思って読んでみたのですが、何ですか、そもそも「パンセ」というのは思考とか思想という意味で、パスカルが晩年に綴ったキリスト教弁証論などについてのメモ、走り書き、覚え書きの数々を、パスカルの急死により遺族が急遽まとめたもので、まとまった著作ではなかったのでした。パスカルという人は「人間は考える葦である」とか「クレオパトラの鼻が、もしもう少し低かったら歴史は変わっていたであろう」という言葉で有名ですが、もともとは数学者で、23歳の時に信仰に目覚めたものの、病弱だったので39歳の若さで逝去。天気予報の時に気圧で使われるヘクトパスカルという単位は彼の名にちなんだものです。
という基本的な知識が根本的に不足しておりました。てへ

ただ、言ってることはキリスト教の素晴らしさ、いかに人が神がいなければ真の幸福をつかめないかという点に終始しているかなぁと感じました。

まぁ、つまり、例によって無神論者を気取るたきがはの心には響かなかったわけですが。

だいたい、わしは生命保険みたいに「元気なうちに保険かけておかないと後で痛い目見るよ」という人の不幸を煽るようなものは大嫌いなんで死後という誰も知らないはずの世界をさも知ったように語る宗教には不信感しか抱いたことがありません。

だから、そういう奴が読む本じゃないという話は黙殺(爆)

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海と毒薬

監督・脚本:熊井啓
原作:遠藤周作
出演:勝呂(奥田瑛二)、戸田(渡辺謙)、橋本教授(田村高廣)、婦長(岸田今日子)、上田看護婦(根岸李衣)、柴田(成田三樹夫)、浅井(西田健)、GHQの取調官(岡田眞澄)、おばはん(千石規子)、権藤(神山繁)、ほか
見たところ:シネマノヴェチェント
日本、1986年

日本の熱い日々 謀殺・下山事件」に続いて熊井啓監督の特集です。

GHQの取り調べを受ける元医学生の勝呂は、そもそもの発端となったF帝大医学部内の権力争いなどを問われるままに語る。それは医学部の部長が亡くなったことに端を発した事態で、勝呂が面倒を診ていた学用患者のおばはんも、そのために利用されようとしていたが、勝呂と友人の戸田が指導を仰ぐ橋本教授が票稼ぎのために行おうとしていた手術を失敗したことで勝呂が思いもしなかった方向に向かっていく。F帝大が空襲を受けたことで、すでに助かる見込みのない重症の肺結核患者だったおばはんを失った勝呂は田舎に帰って医者になりたいという希望も失っていくが、そんな時、大学を爆撃したB29の搭乗員たちが捕虜として囚われており、軍の命令で生体解剖することが決まる。橋本教授が出世する道を絶たれたことを知った柴田や浅井たちは軍に近づくことで出世街道に乗ろうとしており、勝呂と戸田を実験に誘う。ふたつ返事で承諾した戸田に対し、勝呂は迷いながらも実験開始までつき合ってしまう。しかし、いざ実験が始まると勝呂は何も手伝うことができず、捕虜が生きながら殺されていくのをただ見守るしかできなかった。実験は橋本教授と対立していた第二外科の権藤教授らも巻き込んで捕虜8人全員を殺すまで続けられた。戦後、関係者20人以上がGHQに有罪の判決を受けたが、日本の敗戦前から始まっていた東西冷戦を前にアメリカは刑を執行せず、関係者は釈放されてしまったという。

実際にあった事件を遠藤周作が1958年に小説化、それを熊井啓監督が1969年に脚本化したけれど内容が内容なもんでスポンサーがなかなかつかず、1986年に映画化したという問題作。

クリスチャンである作者が日本人が宗教的な倫理観を持たぬことで集団心理と現世の利益で動きやすいと思って書かれたという今作。勝呂も戸田も特別な人間ではなく、ごく普通の日本人に過ぎず、戦時下という特殊な場に置かれ、周囲の圧力に同調するように人体実験に参加してしまうがキリスト教徒ならば拒否するのではないか。
でもキリスト教徒もメンゲレとか人体実験やったわけだし、アメリカだって731を免除したわけだし、宗教は関係ないと思います。

ただ、同調圧力という点においては今の時代にも通用するテーマだと思いました。

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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100歳の少年と12通の手紙

監督・脚本・原作:エリック・エマニュエル=シュミット
出演:ローズ(ミシェル=ラロック)、オスカー(アミール)、デュッセルドルフ医師(マックス=フォン・シドー)、婦長(アミラ=カサール)、オスカーの母親(コンスタンス=ドレ)、オスカーの父親(ジェローム=キルシャー)、ローズの母(ミレーヌ=ドモンジョ)、ほか
見たところ:うち
フランス・ベルギー・カナダ、2010年

Yahoo!のトップページで無料だと宣伝されていたので興味を覚えて見てみました。

小児白血病で入院している10歳のオスカーは、主治医が両親に告げた「骨髄移植も効果がなかった」と言う話を偶然立ち聞きしてしまうが、彼らが誰一人として自分に話す気がないことを知り、不信感を抱く。そんな時に廊下で偶然会ったピザを配達するローズの罵声に好感を持つ。まるで腫れ物のように自分に接する両親や医師と違い、本音をぶつけてくれそうな相手に思えたからだ。両親と主治医に心を閉ざしたオスカーは、名も知らぬローズに会いたいとせがむ。ピザの注文と勘違いして病院にやってきたローズは、オスカーが余命幾ばくもないと知り、最初は話すのを断るが主治医のデュッセルドルフ医師に「ピザを注文するついでに」とまで言われて渋々承諾する。しかし実際にオスカーに会ったローズは、彼が抱える深い孤独を知り、大晦日までの12日間、1日で10歳を年を取り、神に手紙を書くように説く。書いた手紙はオスカーの見守る窓の下で風船をつけて飛ばし、コピーをデュッセルドルフ医師に渡すローズ。それから毎日、オスカーは10歳ずつ年を取り、ローズのアドバイスでチアノーゼに苦しむペギーに告白したり、結婚したりして、手紙を書き続けるオスカー。神の住んでいるという教会に、大きな模造のケーキに収まって行ってみたり、クリスマスには両親と和解するも、その病状は確実に悪化し続けていた。そして大晦日、両親とローズが席を外したところで亡くなってしまうオスカー。両親はローズに感謝の印としてオスカーが大事にしていた熊の像を贈る。死を極端に恐れていたローズは、初めて葬儀に出席する。自分の無力さを責めるデュッセルドルフ医師を、オスカーに向けていたような辛辣な口調で慰めるローズ。やがて春が来て、ローズのピザ販売車にオスカーの友だちが来るのだった。

どう見ても難病ものの粗筋ですが、ジャンルが「コメディ」となっております。どこら辺がコメディなのかと思っていたら、中年のローズさん、オスカーに元女子プロレスのチャンピオンと名乗っておりまして、恋人も元レスラーらしい。しかも彼がファンから贈られたと言うスノーボール入りのリングをオスカーにあげまして、たびたびオスカーを説得するのに「自分はこうして強敵を迎え撃った」と言って、プロレスのシーンが出るのですが、それが間の悪いギャグにしか見えないんだよね… なので「コメディ」になったのかもしれません。

ただ、そういう部分を除くと、たびたび語られるローズの篤い信仰心や死期の近づいたオスカーが夜明けの美しさを知り、神の技に気づくというシーンなどを見るに、いたって正統派の奇跡ものというジャンルなのではないかと思いました。「汚れなき悪戯」とか「34丁目の奇蹟」みたいな。

例によってキャストを検索していたら、主治医デュッセルドルフ先生の俳優さんが「偉大な生涯の物語」にてジョン=ウェインと共演していたことを知って、むっちゃ驚いた〜 ガ━━(゚Д゚;)━━━ン!!!!!
もともとはスウェーデンの俳優さんで「偉大な生涯の物語」がハリウッド・デビュー作だったそうです。あと未見ですが「エクソシスト」で44歳なのに老齢の神父役をやって高く評価されたとか… 笠智衆さんとか秀治みたいな方のようですね (・∀・)

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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日本の熱い日々 謀殺・下山事件

監督:熊井啓
脚本:菊島隆三
原作:矢田喜美雄「謀殺・下山事件」
出演:矢代記者(仲代達矢)、大島刑事(山本圭)、川田記者(浅茅陽子)、警視総監(平幹二朗)、伊庭検事(神山繁)、菅井きん(旅館の女将)、李中漢(井川比佐志)、唐沢(大滝秀治)、丸山(隆大介)、ほか
見たところ:シネマノヴェチェント
日本、1981年

下山事件と言っても「鉄人28号(2004年版)」の「第18話」でしか知らないたきがはです。興味を覚えたので行ってきました。本当は先週の「帝銀事件 死刑囚」も見たかったんですが、うっかり宅急便の受け取りを指定してしまったので見に行けなかったのでした。こうなったら来週の「海と毒薬」も見たいと思ったのですが、ちょっと時間的に難しいかな…

1949年、日本の敗戦から4年後、いまだGHQの占領下にある日本では、GHQの指導の下、ドッジ・ライン政策と呼ばれる経済合理化政策が進められ、大企業が大がかりな首切りを発表する中、労働組合は反対闘争に立ち上がっていた。その中心にあったのが国鉄労組であり、初代総裁の下山定則は10万人の首切りを発表、国鉄労組は大規模なストライキで対抗しようとする。ストが決行されて騒然とする東京で、7月5日、下山総裁が行方不明になったことが知らされ、翌6日には下山の轢死体が常磐線のガード下で発見される。自殺か他殺か、昭和日報のベテラン記者・矢代は取材にのめり込んでいくが、その深い闇は日本の権力機構ばかりかGHQの存在をも臭わせていくのだった。

未解決の事件を描いているのですっきり終わりません。矢代記者と大島刑事が実質的な主役で、2人でずっと事件を追い続けているのですが、手がかりをつかんだと思ったら潰されてという展開なので、人物の入れ替わりも激しいです。しかも1949年の事件が1963年の東京オリンピックまで描かれるんで長いです。大島刑事も途中で刑事退職してるし。
見てて、この話の終着点はどこだろうと思ってましたが、事件に直接関わった丸山の死をもって、その翌年に事件が時効を迎えてしまって終わりました。
うーん、すっきりしない。

と思っていたら、「ひかりごけ」の監督でした。
でも「サンダカン八番娼館 望郷」や「黒部の太陽」なんかも撮ってました。「天平の甍」はタイトル知ってるんですが見たかなぁ… 「黒部の太陽」は見てないんですが。「サンダカン八番娼館」は見たんだ。

脚本の菊島隆三さんは黒澤監督の脚本でおなじみの方です。

個人的には秀治の悪役を初めて拝んだので、そこが最大の収穫でしたv

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