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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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火山島IIII

金石範著。文藝春秋社刊。全7巻。

済州島四・三事件が勃発した後で一度は完結した第3巻を受けての続編です。

第3巻から1ヶ月くらい経ち、戦線は停滞しています。今はゲリラも警察も力を貯めている状態です。
そんな緊迫した済州島の状況を傍観する李芳根(イ=バングン)は妹がビラまきで警察に捕まったというので父の代理でソウルに行きます。第4巻はこのソウルでの李芳根の話で3章使ってて、抗日の闘士で拷問で左腕が不自由になった作家や第3巻で強烈な印象を残した謎の美女と出会ったり、妹の釈放を祝う同級生と一緒に酒飲んだり、まぁ、相変わらずです。
1章だけ南承之(ナム=スンジ)に割かれていますが、彼は組織のオルグなので戦闘員ではないそうで、やっぱり直接的な戦闘シーンは描かれません。まぁ、そういう話なのですな。

李芳根は妹と話し合いますが政治的に目覚めてしまった有媛(ユウオン)はかつての音大生ではありません。今後も祖国に残る限り、その影響を受けないことはないでしょう。
しかも李芳根がソウルにやってきて間もなく、南朝鮮に大韓民国が成立してしまいます。反対する者を共匪(コンピ)、すなわち共産党、主に北朝鮮の息のかかったゲリラと決めつけ、警察よりたちが悪い西北(スプク)、つまり脱北者たちに狩らせています。大日本帝国の敗北により解放されたはずの朝鮮、しかし皆が夢見たはずの祖国の姿はアメリカの居座りにより歪んだ形になってしまっているのです。そして、かつて大日本帝国の手先となって同じ朝鮮人を苦しめた親日派が権力の座に戻り、また同じ構図が繰り返されています。
つまり有媛がソウルであろうと済州島であろうと、祖国に残る限り、そのような影響を受けないはずがなく、正義感が強い有媛は、父や伯父、学校が求めるような「二度と共産党に与するような活動は行わない」という誓約が守れるはずもないと李芳根は兄心ながら案じ、妹を日本に留学させようと思い始めるのです。

もっとも展開がゆっくりな話なんで、李芳根はこの巻ではソウルを離れることなく、続きます。

1章のうちに2回も3回もお酒飲んだりご飯を食べている李芳根を見ていると、朝鮮料理が食べたくなります…

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珈琲サワードリンクを作ろう

近畿以西が梅雨に入ったそうで、今年もまた暑苦しい季節がやってきました。この時季になるとサワードリンクを作るのが近年の恒例となりつつありまして、今年はどうしようかと考えました。

梅サワードリンクはよく作りますが、残念なことに昨冬は実家で作った梅サワードリンクをほぼ一人で片づける羽目になりまして飽きてます。

紫蘇は一回やって大変美味しかったのですが、刻むのがかなり面倒なのと、近隣のスーパーで手に入るのがいずれも群馬県産とあっては避けなければなりませんのでできません。

適当な果物でいいかと思いましたが、梅とキーウィフルーツとグレープフルーツくらいで選択肢が少ないです。

そこでふと、初めてサワードリンクを作った年に、持て余していたコーヒー豆で珈琲のサワードリンクを作ったことを思い出しました。
その時は一人で飲んでしまったので家族に「美味しかった」と言っても下手物扱いされて信じてもらえなかったのです。

よし、珈琲サワードリンクを作ろう。

早速、コーヒー豆と酢と氷砂糖を買ってきました。最初はコーヒー豆だけ買って、レシピを見たら酢も氷砂糖も分量が全然足りなくて買い足したのはここだけの話です。

漬けたところ ↓


一ヶ月くらい漬けたら飲み頃です。

残念なことに使ったコーヒー豆は果物のようにジャムにするという応用が利かないので捨てることになりますが…

酸っぱくても珈琲って美味しいんだなぁと思った逸品です。

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やさしい女

監督:ロベール=ブレッソン
出演:妻(ドミニク=サンダ)、夫(ギイ=フランジャン)、ほか
原作:ドストエフスキー「やさしい女 幻想的な物語」
フランス、1969年
見たところ:川崎市アートセンター・アルテリオ・シネマ

若くて美しい妻が飛び降り自殺をした。歳の離れた夫は彼女の遺体を眺めながら、とりとめもなく結婚した経緯や結婚してからの話を思い出し、誰に語るともなく語るのだった。

純文学はわしの好みにまったく合いません。おかんが見たいと言うのでつき合いましたが予想どおり、沈没しかけました。

まず、タイトルの「やさしい女」は妻を指しているのだと思いますが、ちっとも「やさしい女」には見えませんでした。では意地悪かというとそういうわけではなく、若くてきれいな女性なんですが、夫と出会った時に16歳ぐらい(と夫が推定)の苦学生で、彼女のプライドが高いというか、襤褸は着てても心は錦〜♪ を地でいくようなところに一目惚れしちゃって、彼女には結婚する気なんかなかったのを金の力で口説き落とした感じがありまして、彼女も彼のことが嫌いなわけではなく、かといって好意を寄せられているのがそれほど嬉しいわけでもなく、でもカメラとか十字架を売ってノートや本を買うほどの苦学生なので、やっぱり最終的には結婚したけれど、「ハムレット」の演劇を見て、舞台で省略された台詞を言い当ててみせたり、動物の骨格や芸術に興味があったりと知的な女性なので元銀行員の質屋のおじさん(演じている役者さんはそれほど親父ではないけれど銀行員退職して質屋なんで、30代以上はいってそう)ではどうも話も趣味も生活スタイルも合いそうにない。でも、金のために結婚した彼女は自分の好みとかを抑えて彼に従ったし、彼もそうするよう求めた。さらに自分の価値観(主に金銭的なもの。相当な締まり屋というかケチ)を押しつけもしたし、挙げ句の果てには彼女の浮気を疑い、ストーカーまがいに追いかけた。そんな夫に「貞淑な妻になります」と誓った彼女は、確かに「やさしい女」だったのかもしれません。

しかし、物語は初っぱなでヒロインが自殺してしまっているので(しかも遺体が家に安置されているので疑いの余地もない)我々は彼女の遺体を前に寡黙な家政婦を相手に彼女との思い出を語る夫の言葉によってしか彼女の姿を知ることができません。その表情はほとんど動くことがなく、微笑みさえ滅多なことでは浮かべません。つまり、彼女の心中を慮る材料にも乏しいわけです。お高くとまっているのとは違うようです。あまり知的で趣味がいいとも言いかねる夫を軽んじていたり疎んじていたりするわけではなく、むしろ声高に自分の好みを主張することもなく黙って従っているけれど、かといって心から楽しんでいるようにも見えないようなのですが、これらの彼女の姿もあくまでも夫の記憶にあるというのがこの話の最大のミソじゃないかなぁと思うのでした。

望まぬ結婚をした彼女にも、彼女を縛りつけようとした夫にも感情移入ができず、わし的には退屈な映画でした(爆

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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東西 赤いきつね食べ比べ

飽きもせず凝りもせず第3弾です。

緑のたぬきを食べたので赤いきつねに挑戦しました。

東の ↓


西の ↓


東の封を切ったところ ↓


西の同じく ↓


東のできあがり ↓


西の同じく ↓


どん兵衛対決では、お揚げの味ではっきりと差がついてしまったきつねうどんでしたが、何と! 赤いきつねのお揚げは東も西も違いがなく、緑のたぬき同様に単純なスープ対決となってしまいました。どん兵衛の時はお揚げは色も違ったように思うのですが…。これでいいのか、赤いきつね。

一口ずつ呑んだ感じだと東が濃く、西が薄いのは予想どおりですが、東の味がちょうどいいと思い、西の味がやたらうっす〜と思ったのは、わしがそもそも濃い口な可能性は捨てきれません。

結果、今回は一人で食べたのですが、軍配は圧倒的に味のしっかりした東に上がりました。西のは味が薄くて、へたするとわかりづらいぐらいでした…。むぅ… 赤いきつねは関西では人気がないのか、単にわしが濃いのが好きだからなのか…

どん兵衛の天ぷらそばも買ってあるのでやろうと思いますが、緑のたぬきと同じ結果に終わるのか、乞うご期待!

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繕い裁つ人

監督:三島有紀子
原作:池辺葵
出演:南市江(中谷美紀)、藤井(三浦貴大)、牧葵(片桐はいり)、南広江(余貴美子)、ゆき(杉咲花)、藤井葉子(黒木華)、橋本(伊武雅刀)、泉先生(中尾ミエ)、ほか
見たところ:川崎市アートセンター・アルテリオ・シネマ
日本、2015年

おかんが見たいと言うのでつき合って行ってきました。中谷美紀は初めて見たのが「ケイゾク」の天才肌だけど変人という役どころだったせいか、美人だけど変わり者というイメージが定着していましたが、そういう雰囲気がこの話の主人公にもぴったりな感じでした。

神戸の町を見下ろす坂の上に立つ洋館・南洋裁店は、先代が顧客に作った一点物の洋服の直しと昔なじみの店に出すわずかな洋服を作っている頑固な二代目・市江が継いだ店だ。大手デパートに勤める営業マンの藤井は、その一点物に惹かれて南洋裁店をブランド化しようとするが市江に拒まれる。服飾が好きで市江がかたくなに守る先代の衣装に惹かれていく藤井は、足繁く南洋裁店に通い、次第に市江と交流を深めていく。最初のうちは藤井の熱意をうるさがっていただけの市江だったが…。

頑固な洋裁店主と大手デパートに勤める服飾好きの営業マンの出逢い。ボーイ・ミーツ・ガールまで進展しませんでしたが、祖母のデザインをかたくなに守り続けてきた市江は、確実に藤井の影響を受けて、新しい一歩を踏み出していきます。洋服との出会いを理想的に描いた話でした。しかし、確かに理想ではあるのですが、こういうオーダーメイドな服ばかりだった時代、わしら庶民が服を手に入れる手段は古着でした。そう思うと既製服は悪いことばかりではなく、誰もが高いオーダーメイドを身につけられるわけでもない。ただ、そういうことがわかっていたからこそ、先代は自分の作った服を身につけて出られる夜会を催したのであり、それはまた日本には根づいていないヨーロッパやアメリカの文化でもあるのだなぁと思いました。「ピーターパン」でウェンディの両親が子どもたちを置いて夜会に行くという辺りが、まさにこの夜会の世界まんまです。
一生に一着の服との出会いは理想でもありますが、誰もがそのような価値観を抱いているわけでもありません。そう思うと、この話は綺麗なお伽噺と言ってもいいのかなと思った次第。

あと、全体的に音楽がうるさくて、そこがマイナスでした。

主題歌が平井堅なのを書かないのは単にたきがはが嫌いだからです(爆

それよりも予告編で見た「妻への家路」が号泣必須でやばすぎる。

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