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中国行きの大本命、侵華日軍第731部隊罪証陳列館です。「悪魔の飽食」の愛読者(という言い方もどうか)としては一度、行かねばならないところです。



哈爾浜駅前から338号線のバスに乗って30分くらいでしょうか。バス乗り場がわかりづらいので困ってしまいました(誰に聞いてもだいたいの方角しか指さないため)。駅前にある大きなホテルの裏が乗り場です。

泊まっていた北北大酒店のフロントのお姉さんに訊いたところ、新疆大街で下りろと言われたのですが、その手前の「侵華日軍第731部隊罪証陳列館の駐車場」って表示が見えたところで下りた方が早いです。たぶん。そのまま乗ってたら、もっと南の方をぐるぐる走ってたんで、いつ新疆大街に戻るのかわかりませんでしたし。

上の写真は出口です。入り口と出口が別なので、入り口で取り上げられたペットボトルは二度と帰ってきません…。はるばる入り口まで歩いていけば別ですが。

こちらが入り口。



後ろにいるのは大学生っぽいグループなんですが、このタイトルの前で陽気に記念撮影とは…。南京ではそういう光景は見なかっただけに違和感ばりばりです。

こちらが資料館。



どこかで見た形状だなぁと思いました。侵華日軍南京大虐殺遇難同胞記念館の資料館もこんな風だったのです。入り口に彫刻がたくさんあって、水路に囲われていて。
あの衝撃を思い出しつつ、否が応でも期待が高まります。期待という言い方も何ですが、何しろここは731部隊が活躍した本場です。日本にいて、「悪魔の飽食」や「死の工場」を読んでいるだけでは足りない情報がきっとあるはず!と充ち満ちたわしの期待は、じきに大きく裏切られることになりました。まぁ、「裏切られる」という言い方も何ですが、それだけ期待が大きかったんですよわし。

中に入るとペットボトルを取り上げられてしまいました。おかげでホテルに戻るまで水なしで過ごす羽目になりました。この後のバスでのトラブルを思えば、面倒がらずに買っておけば良かったんですが…(後述)。

気を取り直して、侵華日軍南京大虐殺遇難同胞記念館では係員がおしゃべりに興じていやがったんで貸してもらえなかった日本語の音声ガイドを借ります。有料でパスポートと引き換えです。そういや、ソウルの景福宮(キョンボッグン)でもパスポートと引き換えじゃったな…。まぁ、外国人が身分を証明できるのはパスポートしかないと思いますんで(長期滞在者は別でしょうが)、パスポートは常時、携帯しておくといいと思いますよ。ホテルに置きっぱなしにして盗まれても事ですからな。
ただ、南京では日本語の解説が必ずありまして、5時間もかかって見学してたんで、音声ガイドはなくても良かったと思いました。

ですが、ここ、侵華日軍第731部隊罪証陳列館では日本語の解説がありませんでした。ガ━━━(゚Д゚;)━( ゚Д)━(  ゚)━(   )━(゚;  )━(Д゚; )━(゚Д゚;)━━━ン!!!!! まじかよ… orz

しかも音声ガイドが場所に対応しているのでガイドが終わらないうちに隣のエリアに入ると勝手に次のガイドに切り替わってしまいます。音声ガイドは長いところだと数分あったので、また最初から聞き直すのは面倒でしたが、金払って借りた物ですし、日本語の解説もないので全部聞かないわけにもいきません。
それでも資料館の見学は1時間くらいで終わってしまいました。ガ━━━(゚Д゚;)━( ゚Д)━(  ゚)━(   )━(゚;  )━(Д゚; )━(゚Д゚;)━━━ン!!!!!

しかも、わしが読んだ「悪魔の飽食」や「死の工場」以上の情報がありません。というか、こいつは初耳だったぜ!とか、こいつは知らなかったぜ!という情報がありません。特に写真は森村誠一氏や下里正樹氏の提供が多いらしく、どれもこれも見たことがあるようなものばかりです。

う、うーん… はるばる哈爾浜まで来たというのに、何だこの消化不良感は…

気を取り直して現存する施設の見学をしますが、平房の施設は隠蔽のために徹底して爆破され、資料も燃やされ、もちろんその時点では生きていた丸太たちも皆殺しにされ、その死体も焼却されたので、ろくに残っていません。

本館の復元建物もありましたが、どうせなら7号棟と8号棟を再現すりゃいいのに…

そのなかで、爆破にもめげず、現存するお化け煙突。

 

いいお天気のようですが、さすが東北地方。日陰を歩くと半袖でははっきり寒いです。夜になると10度くらいまで下がるので長袖を着ていてもうっかり出歩けません(そのため、晩ご飯は近所で済ませることに…)。

期待外れというのも失礼極まりない話ですが、お昼ご飯も食べずにとっとと哈爾浜の駅前に帰るバスに乗ってしまうわし。
この時、5元札以上しか持っていなかったため、たきがははバス代1元が払えず、かといって無賃乗車というわけにもいかないし、地元のおじさんがやっていた5元をとりあえず払って、お釣りは後から乗ってくる乗客から徴収するという手段も使えない上(中国語ができないから)、終点まで頑張るには道路事情が悪すぎた(乗ってるだけでジェットコースターな弾みっぷり)ので、めんどくさくなって5元払って座っちゃいました。哈爾浜の市内バスはどうしてお釣りが出るようになっていないのだくそったれ

さて、帰りがてら、わしは悶々と「期待外れ」に終わった侵華日軍第731部隊罪証陳列館について考えておりました。わしの結論はこうです。

1.最初に資料館を見学したのだが、展示がきれいすぎた。あと日本語解説の不在。
つまり、731部隊の罪業は人体実験にあります。しかし、人体実験に使われた丸太(中国人だけではなく、朝鮮人やロシア人、モンゴル人など多様な人種にわたります)たちは全員殺されてしまっていますし、実験の光景などもわずかに写真が残っていますが、基本、自分の想像によるしかありません。
ところが、展示がきれいということは、秩序だって書かれていたということでもありまして、想像力が働きにくかったのです。つまり、「悪魔の飽食」に登場した証言した元隊員たちの声がほとんどそこにはなく、厳然とした事実のみを書いていたのです。
隊員たちの証言はリアルです。これ以上のものがない一次資料です。本を読みながら、その光景を想像し、そのおぞましさに震え、怒りを抱いた感情は、ここでは奮起されませんでした。
淡々と積み上げられる事実。しかもそこに、わしがいちばん理解しやすい日本語の解説がありません。これは痛い。
もしかしたら、たとえ音声ガイドはなくても、日本語の解説があれば、まったく別の感想を抱いたかもしれません。いくら覚えている、見たことがあるとはいえ、人間の記憶力など曖昧なものです。平房という現地にあって、これらの事実を読み直したら、あるいは…とわしは思います。

2.となるといちばんのインパクトは何といっても現物に限る。そのなかでも「悪魔の飽食」の中で「お化け煙突」と紹介された巨大なボイラーと煙突は残存する施設のなかでもいちばん印象が強いのでは。その煙突が入り口からすぐのところにない。しかも入り口から見えない。これはとても残念でした。
まぁ、この侵華日軍第731部隊罪証陳列館に来るのは日本人ばかりではないでしょうし、むしろ中国の人の方が圧倒的に多いでしょう。実際、学生の見学もありましたし、軍人らしい人たちの見学もありました。そういう人たちは「悪魔の飽食」など読まないでも731部隊の犯した罪を知っており、あるいはその被害者の遺族だったり、被害者(731部隊が散布した細菌による)から話を聞いたことがあるかもしれません。そういう人たちにとっては、日本軍によって爆破された施設など、それほど重要ではないかもしれない。見学の助けにはなっても、それほどインパクトは受けないかもしれません。
でも、日本人であるわしには「悪魔の飽食」が731部隊の罪業を知らしめるのに果たした役割は大きかったと思うわけですし、平頂山や南京であったような森村誠一氏の功績を語るコーナーも欲しかったよなぁと思ったのです。
そして当然、その口絵に載ってたお化け煙突ももっと目立つところに欲しかったなぁと。

というわけで哈爾浜での目的が消化不良に終わったたきがはは、「中国は15日以内ならビザ不要」という情報があったので、そのまま北京に移動しようと思ったのですが、思わぬアクシデントが降りかかるのでした。以下次号。

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